- 出演者
- 栗山英樹 柳井正
オープニング映像。
WBC前監督の栗山英樹が、衣料品業界世界一を目指すファーストリテイリング会長兼社長の柳井正と90分にわたって対談。
世界3500店舗を展開するファーストリテイリング。売上高は世界3位。WBCで世界一を掴むまでは苦しい時期が多かった栗山英樹監督。支えになったのは古典や経営者の著書。柳井は世界一を見据えて戦略ではなく覚悟を重要視。「まずトップダウンでやらないと」など時論を語った。
50年前、紳士服店として始まったファーストリテイリング。柳井は23歳で父が経営する小郡商事に入社。そこから12年で広島にユニクロ1号店を開業。その後も自社開発・販売で事業拡大。今までで一番ゾッとしたこととして、バブル崩壊期に銀行と喧嘩になったことを挙げた。「無謀ではなかった」など当時を振り返る。栗山はWBCでの経験を踏まえて共感を示し、「世界一になる逆算」だったと当時を振り返った。柳井には「自分を知らないとできない」「ほとんどの人が自分を知る必要を知らない」などの持論も。
00年代、低価格なフリースのヒットで軌道に乗ったファーストリテイリング。ブーム終了後は売上減少。海外進出を目指すも危機に陥ったころ、東レと共同開発したヒートテックなど機能性の高い独自商品を発売して海外でも人気に。2018年には海外事業が国内事業を超え、去年は過去最高の2.7兆円の売上に。柳井が目指すは世界一のZARA、その売上は4.5兆円。成功は復讐する」との考えから、おごらないよう細心の注意で経営しているんだそう。さらなる飛躍のため、同じことは繰り返さないようにしているんだそう。社員には「小さな成功を目指してもしょうがない」など教育。
指導者としてこれまでピンチに直面してきた2人に、逆境に立ち向かう時に支えとなった言葉を聞く。柳井は「希望を持って生きる」とし、一生仕事がしたくないと思っていたという学生時代を踏まえて「自分で自分に期待することが必要」など語った。「窮すれば変ず」とした栗山は、「自分が諦めたらみんなに伝わる」「苦しんだ時ほど発想が変わる」など語った。
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栗山・柳井の対談の舞台はファーストリテイリング有明本部。この日は販売員のリーダーへの研修も行われ、2人も参加。世界で事業を展開する同社。自ら判断して実行できるリーダーを育てるため、子会社社長に生え抜きの45歳・塚越大介を起用するなどの施策。人材見極めで苦労することが多いという栗山に対して、柳井は「思ったとおりの育成は出来ない」とし、「本人の意志と能力の問題」など語った。行き詰まっている部下をめぐっては「失敗したと思っていない人が多い」「立ち直り方を考えさせる」などの持論も。
20代の若者のうち8割近くが役職者になりたくないと回答しているアンケート調査結果。柳井は「これはだめ」「自分1人でできるような仕事はない」としたうえ、指導者である自らの非を反省。「全員がリーダーにならないと」との持論を展開し、リーダーと管理職の違いなど訴えた。部署が城にならないよう、「裸の王様」になりかねない人材には配置換えの措置をとるそうで、「放っておくほうが無情」「部下が手段だったらダメ」など語った。こうした考えから、悪い知らせこそ積極的に取りに行くんだそう。
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これからのリーダー像について2人でトーク。「ビジョンを持つ」とする柳井は、「具体的に将来を語れること」「現実の延長線上に将来はない」など持論を展開。その計画と準備を部下にさせることがリーダーの責務とした。
90分に及んだ対談を終えた柳井は「勉強になりました」「野球もビジネスも同じようなもんだなと思いました」「若い人には希望を持って生きてもらいたい」などコメント。栗山は柳井の言葉の数々をノートに書き留めていた。
エンディング映像。
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