2024年5月29日放送 19:57 - 20:42 NHK総合

沈没船クエスト
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(オープニング)
オープニング

オープニング映像。スウェーデンで展示されている世界一美しい沈没船の内部へ潜入。

キーワード
クロアチアコスタリカコロンビアスウェーデン国際連合教育科学文化機関
(沈没船クエスト)
古代ローマ船の謎

アドリア海で古代の沈没船の発掘が行われている。調査の狙いは当時の船の構造や交易の実態を明らかにすること。水深24mの発掘現場で砂の下に埋まった約2000年前の古代ローマの船を発掘する。ドレッジという装置で慎重に砂を取り除いていくが一回の作業は30分が限界。今回の沈没船の保存状態は良くないという。アンフォラと呼ばれる古代の壺が見つかった。積み荷をたくさん積んだ船が嵐などで沈没すると、埋もれた部分は無酸素に近い状態となりタイムカプセルのように保存される。こうした積み荷から沈没船は2世紀頃の船だと推測された。壺以外にも高価な青銅の器なども発掘され、皇帝に近い人物が乗っていたことが考えられる。

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アドリア海イロビック島クロアチア

フォトグラメトリで遺跡の詳細な記録を取る。フォトグラメトリは写真を元にデジタル3Dモデルを構築する技術。古代ローマの船は全長約18m。全体像だけでなくあらゆる角度から観察することが可能。こうした3D画像をわずか1日で作ることができる。さらに寸法なども測ることができ考古学の学術資料としても応用できるほどの精度。精度の高さの秘密は撮影の方法。特に重要なのは少しずつ画角をずらした連続写真を撮ること。

世界一の美しさ 軍艦ヴァーサ号

ヴァーサ博物館には世界一美しい沈没船と言われるヴァーサ号が展示されている。当時世界最大級を誇っていた。ヴァーサ号は数奇な運命を辿った船だった。1628年8月、国の期待を背負い処女航海を迎えたヴァーサ号だが1300m進んだところで強風に煽られ沈んで沈没した。当時バルト海の覇権争いを巡り周辺諸国に打ち勝つため協力な元鑑の建造を急いでいた。ヴァーサ号は大砲を並べるガンデッキを2層にしたが重心が高くなり不安定になったという。引き揚げられたのは1961年4月23日。バラバラになった4万点以上のパーツを一つ一つ調べ元の形に組み上げられた。現在展示されているヴァーサ号の98%は建造当時の部材。

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ストックホルム(スウェーデン)バルト海ヴァーサ号ヴァーサ号博物館

ヴァーサ号の船内は一般公開されていないが特別に乗船が許された。風を受けて進む船のため常に後ろから風が吹いている。匂いや汚れが船内に流れてこないよう風下になる場所にトイレがある。甲板の下はたくさんの大砲が並んでいたスペース。船尾付近には舵輪が発明される前に船の舵を操作していたホイップスタッフがある。ホイップスタッフは漫画「ワンピース」にも描かれている。ホイップスタッフを左右に倒すことで重さ2.5トンもの舵を一人で動かすことができる。

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ONE PIECEヴァーサ号ヴァーサ号博物館
カリブ海 奴隷船の謎

カリブ海沿岸は大航海時代以降の沈没船が数多く眠る。山舩は奴隷船の事実を明らかにするため調査を開始。14もの大砲が散らばった場所は地元でキャノンサイトと呼ばれている。フォトグラメトリを取ったところ、海底が盛り上がるほど大量のレンガがあることが明らかになった。こうしたレンガは16世紀以降、中米やカリブ海の島々を植民地にしたヨーロッパから建築資材として大量に運ばれてきていたという。当時ヨーロッパの強国は三角貿易という奴隷貿易を行っていた。カリブ海沿岸の人たちは自分たちのルーツである黒人奴隷という過去について、新しい文化を作ってきたことが誇りだと話す。

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イギリスカリブ海コスタリカコスタリカ国立博物館ブルックス号

今回のレンガの産地はデンマークだと特定されている。デンマーク国立公文書館には300年以上前にカリブ海に向かった数多くの船の記録が残されている。しかし調査はまだ十分に進んでない。コスタリカの2隻の沈没船はデンマークの奴隷船の可能性が高いがまだ謎が残っている。2隻のデンマーク船はそれぞれ4万個以上のレンガを積んだとの記録が残されていたが、コスタリカの2隻の沈没船のうちキャノンサイトからはこれまでレンガが見つかっていない。ところが調査開始4日目、大砲から離れた場所で初めて大量のレンガが見つかった。山舩は座礁した場所で重たい大砲が海に投げ出され再び浅瀬へと流されまた座礁。船体はバラバラになりレンガが散らばったと推測した。

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カリブ海クリスチャニス・クインタス号コスタリカコペンハーゲン(デンマーク)フレデリカス・クワルタス号国立公文書館
(エンディング)
次回予告

沈没船クエストの次回予告。

(番組宣伝)
解体キングダム

解体キングダムの番組宣伝。

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