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オープニング映像。
田原市の会社ではイチゴを美味しく育てるために暖房機の排気ガスを利用した機械を使っている。この機械は自動車の排気ガスを浄化するマフラーの仕組みを応用しているという。夜間、暖房機から出た排気ガスをこの機械で浄化してCO2だけをタンクに貯める。そして、日中の最適な時間帯にCO2を作物に与えることで光合成を活性化させる。この機械を製造・販売しているのは今回のガリバー・フタバ産業。エンジンを搭載する車に欠かせない部品・マフラーの製造販売数は国内トップ。さらに車体の基礎となる部品なども製造していて、年商は7958億円。
フタバ産業の主力製品のマフラーはエンジンの消音と排気ガスを抑制する部品。もう一つは車体の基礎を構成する重要な部品。国内に12、海外に15の工場を持つフタバ産業の年商は7958億円。従業員数は1万690人。メインマフラーは耳で聞こえるエンジン音の約85%を軽減している。
マフラーの製造で高い技術力を誇るフタバ産業。サブマフラーは音を熱エネルギーに変えるグラスウールの特性を活用して消音している。車種によって燃料タンクを避ける様々なパイプの曲げ加工はフタバ産業の最も得意とする技術。パイプの中にマンドレルという型を挿入して、曲げる際の補強をしている。パイプにメインマフラーとサブマフラーを溶接すれば完成。
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主力製品のもう一つ、ボディには強度の高い超ハイテン材を使用する。1日に約1万7000個のパーツをプレスしている。硬い素材を曲げると、もとに戻る力が強いため、歪みができやすいという。歪みを軽減するため凹凸をつける。1945年位設立したフタバ産業。設立当時は戦時中に使われていた航空機の材料でパイプ製家具などを手掛けていた。倒産寸前まで追い込まれるが、1950年代に急成長している自動車産業が転機となった。培ったパイプを曲げる技術をマフラーに応用した。フタバ産業が手がけたマフラーはトヨタの車に採用されてロングセラー製品に。
今、自動車業界は大きな転換期にある。ガソリン車は減少するものの突然無くなることはない今だからできることがあるという。魚住社長は次世代マフラーの開発を決断した。フタバ産業が開発を進めている「モジュラーマフラー」はマフラーの内部構造にある4つの特性を分離してそれぞれに特化したマフラーを作るという。4つの特性を分離したマフラーは組み合わせによって様々な車種に対応が可能。今までは車種ごとにマフラーを作っていたが、モジュラーマフラーは共用できるため製造の負担が減ることでCO2排出も抑えてSDGsにつながる。
どういう変化があってもそれに対応できる技術力を蓄えておくが将来の車作りに貢献できると魚住社長は語った。
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知られざるガリバーの次回予告。