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ウィッグは市場規模が1198億円と国内の需要が拡大している。今回のガリバーはウィッグの製造・販売など毛髪関連事業のリーディングカンパニー・アデランス。ウィッグに使われる毛の材料は人毛・人工毛・ミックスの主に3種類。人工毛は自由自在に作れるので安定した供給ができるため、ウィッグ全体の6割を閉める。アデランスは長年、人工毛の研究に力を注ぎ天然の髪の毛に近い製品を次々と開発してきた。
アデランスの年商は866億円、従業員数は6466人。世界の18の国と地域に事業展開、グループ会社は60社ある。男性・女性用ウィッグの他、ヘアケア商品の事業を始め、海外でもウィッグを販売。毛髪移植も手掛けている。中でも最も得意としているのが人工毛の研究開発。
アデランスが2022年に開発したのが人工毛「サイバーエックス」。一般的な人工毛は光沢感が強すぎて少し不自然だが、サイバーエックスでは人毛のような自然なツヤ感を再現している。原料はナイロンとポリエステル。人毛と同じような色合いを表現するためにさまざまなチップを配合している。高温で溶かした後の樹脂をある程度冷やしながら押し出すことで表面につくられる海島構造によって、人毛のキューティクルを同じくらいの光沢にできる。熱して伸ばすを繰り返すことで人工毛の強度が増すという。国内で開発した人工毛はフィリピンなどの海外の工場で大量生産される。
アデランスのウィッグは基本オーダーメイド。毛材をネット素材のベースに植え込んで作るが、ネットは利用者の頭の形に合わせる必要がある。店舗にある3Dスキャナで頭の形を測定しできた頭の型に合わせたベースを作る。熟練のテクニックが要求される。フィリピンの生産工場には毛植え職人がいる。1つのウィッグが完成するのに最短でも2週間かかるという。今年、新しい植え方を開発した。ネットの糸に毛を貫通させて結ぶ「ねむふわ植え」は根本からボリューム感を出すことができる。
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アデランスの創業者・根本信男は当時は珍しかった男性用ウィッグに注目。1968年に新宿で男性用オーダーメイド・ウィッグ専門店の個人商店アデランスを創業した。1983年、新潟に中条工場を建設。人工毛の研究をスタートした。1991年には独自の人工毛「サイバーヘア」を発売。人毛と比べ強度やカールの持続性があって国内外で高い支持を得た。また、医療用ウィッグもてかげけて、2002年には病院内にヘアサロンを誕生させた。2006年に発売した「バイタルヘア」は芯と鞘の二層構造を作り出すことで天然の髪の毛の質感を再現した。今、開発中なのは人工皮膚。主に生え際部分に使われて、汗などによるテカリを軽減してくれる。
髪の毛の悩みを抱えるすべての人がアデランスに行こうと言ってもらえるように取り組んでいきたいと鈴木社長は語った。
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知られざるガリバーの次回予告。