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第44回全国豊かな海づくり大会~美し国みえ大会~の模様を放送する。全国豊かな海づくり大会は1981年から全国各地で開催されてきた。天皇皇后両陛下も出席されて41年ぶり2回目の開催となった三重大会。大会テーマは「受け継ごう命あふれる清い海」。
美し国と表現されていた三重県には3つの豊かな海が存在している。伊勢湾は栄養素が豊富ではまぐりの名産地。江戸時代よりよく知られている。穏やかな湾ではのりの養殖も盛ん。黒のりのために活用が広がっているのが、海水温や水位などをモニターするうみログ。スマートフォンにデータが届き、海の状態がわかる他、監視カメラによって海域の状態をリアルタイムで見ることもできる。海の状態を見える化することでのりの色が薄くなる色落ちへの対策につなげるなど新たな漁業が広がっている。
リアス式海岸がつくる鳥羽志摩の海。ここは世界ではじめて真珠の養殖に成功した地域。真珠のふるさととして発展を続けてきた。海のエサが豊富な英虞湾。ここで作られる真珠の中でも小さな厘珠はほとんどが三重県で生産され、世界を魅了している。さらに、国内生産量7割のあおさ。その養殖場はまるで緑のじゅうたん。近年は加工品により需要が高まっている。
三重県南部に位置し黒潮の影響を強くうける熊野灘。今大会の会場の一つとなっている南伊勢町の奈屋浦漁港はまき網猟が盛ん。熊野灘沿岸の定置網漁では冬から春にかけて地域で長年風物詩として親しまれてきた特産物・春ぶりがある。
第44回全国豊かな海づくり大会~美し国みえ大会~の模様。式典では豊かな海づくりに取り組んできた団体や個人が表彰された。両陛下が手渡しされた稚魚や貝などは養殖漁業者の手で大切に育てられる。2種類の容器は今大会のために作成されたもので三重県の様々な伝統工芸の技が生かされている。マハタとアコヤ貝の容器は尾鷲わっぱで形をつくり、伊勢型紙、松阪木綿を用いて作成した。黒のり、青のりの容器は伊賀くみひもや伊勢の根付などの伝統技術が組み合わされている。漁業関係者による海づくりメッセージの発表も行われた。
第44回全国豊かな海づくり大会~美し国みえ大会~の模様を放送する。南伊勢町の宿田曽漁港で海上歓迎・放流行事が行われた。会場には三重県内、全国から多くの漁業関係者が招かれた。地元のなぶら太鼓を合図に海上歓迎がはじまる。先導を務めるのは海上保安庁の巡視船みやかぜ。海女漁業が続く。鳥羽志摩地区で盛んな海女漁業。受け継がれてきたアワビやサザエなどを収穫する素潜りの技術は重要無形文化財に指定されている。地域ではその文化を多くの人の味わってもらうための海女小屋体験ツアーが行われている。真珠養殖業、いせえび刺網漁業が続く。イセエビ漁は刺網を海底に仕掛けて引き上げる。漁獲する海老の体長に合わせ制限を設け、他県よりも長い禁漁期間を設けるなど厳しい資源保護を行っている。ふうぐはえ縄漁業で漁獲されるのはとらふぐ。志摩地区ではとらふぐをあのりふぐと名付けブランド化を推進している。700g未満のものは再放流するなど資源管理型漁業に取り組んでいる。定置網漁業、沿岸かつお一本釣り漁業、魚類養殖業、まき網漁業、三重県水産研究所漁業調査船が続く。パレードに続き、海上では放流行事が行われた。イセエビの稚えびが放流された。地元の特産イセエビは海水温の上昇などで漁獲量が大幅に減少しており、稚えびの放流により資源回復が期待されている。マダイの稚魚も放流された。
