- 出演者
- 渡辺和洋 斉藤舞子 柴那典 林永子
オープニング映像。
渡辺らが挨拶し、今回は「ミュージックビデオの隆盛と進化」だと伝えた。
今週水曜にフジテレビとフジ・メディア・ホールディングスが総務省に再発防止策を提出した。再発防止策ではフジテレビの再生・改革に向けた8つの具体策が記され、大きく分けて「人権・コンプラ意識向上・体制強化」「ガバナンス改革・組織改革」の2軸で構成されており、その詳細を伝えた。フジテレビは実施状況を7月2日までに報告する方針としていて、元編成部長らの処分は今月中旬以降になる可能性があるとした。
優れたミュージックビデオを表彰するMTV VMAJが開かれ、最高賞となるVideo of the YearにはMrs.GREEN APPLE「ライラック」が選ばれた。そこで今回はミュージックビデオの隆盛と進化を深堀りしていく。
音楽ジャーナリストの柴那典と音楽ライターの林永子がゲストに登場。MTV VMAJでVideo of the YearにはMrs.GREEN APPLE「ライラック」が選ばれたことについて柴らは、Mrs.GREEN APPLEが青春をテーマにした楽曲が得意でありミュージックビデオでも学園を舞台にそれを表現できていたなどと語った。林らはこっちのけんと「はいよろこんで」が今っぽいと感じているなどと紹介した。
90年代から2000年代後半の豪華絢爛なPV時代について柴らは、当時はMVではなくプロモーションビデオ（PV）と呼んでいて、商品の音楽をプロモーションするためのものであり、1989年にはCS音楽専門チャンネル「スペースシャワーTV」が開局し、地上波では1993年に「COUNT DOWN TV（TBS）」がスタートしてPVをきっかけに曲を知る機会が増加したなどと伝えた。林らはglobe「Is this love」はPV制作費がスゴく、若者たちの中からミュージックビデオディレクターになりたい層が次第に出てくるようになったなどと語った。
2000年代後半～創意工夫のMV発展期について柴らは、ミュージックビデオの制作費が減少し続ける一方でPCで映像制作する時代が到来し、低バジェットでありながらもハイクオリティーのミュージックビデオが出来上がっていたとして、その一例にSOUR「日々の音色」のMVを紹介。柴らはこの時代はアーティストよりプラットフォームが影響力を持っており、ニコニコ動画からボカロカルチャーが誕生し、大きくなっていったなどと伝え、WhiteFlame feat.初音ミク「千本桜」のMVを紹介した。また柴らは現代のMV演出技法に繋がっているとしてAKB48「恋するフォーチュンクッキー」のMVを紹介し、見る人々の踊ることへの敷居が下がり、映像文化が参加型になったなどと解説した。
2010年代後半からショート動画全盛期の現代について柴らは、ショート動画からバズりSNSを介して広がりヒットとなり、映像の作り方も根本から変わっているとし、TikTokに投稿された乃柴「全方向美少女」のショート動画を紹介し、最初にサビだけの曲を公開してバズったものだけフル尺で制作し、最後にミュージックビデオが完成する構造的な変化が生まれているなどと語った。柴はVaundyはデビューから基本的に自分のアートワークや映像にはディレクションで携わっているとして「風神」のMVを紹介。柴は米津玄師は踊れて絵も描けるとしてハチ（米津玄師）「マトリョシカ」のMVを紹介。柴は米津玄師の新作では「BOW AND ARROW」がアニメ「メダリスト」の主題歌であり、フィギュアスケートをテーマにした作品でMVには金メダリストの羽生結弦がリンクで踊っており、楽曲がフィギュアのショートプログラムと同じ時間で、羽生も楽曲のためのオリジナルショートプログラムを作って踊っているなどと解説した。
ミュージックビデオの今後について柴らは現状でTikTokでは曲の原型となるような弾き語りが投稿され、公式となるミュージックビデオがあるものの、その周りには沢山の映像作品が1曲の世界観を構成しており、MVのロケツーリズムを見込んだ上で制作されるMVも出てくるなどと伝えた。
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