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放送が日本の姿を伝え始めて100年。困難な時代のなかで、日本人はどのような理想を掲げ、課題を克服しようとしてきたのか。次の100年をどう歩むべきか、見つめていく。
NHKスペシャルでは放送100年の節目に新シリーズ「未完のバトン」をスタートさせる。積み残された社会課題を克服するため、苦闘する人々を描いていく。ヒコロヒーは「NHKスペシャル」をよく視聴していて、ジャニー喜多川、栗原はるみの特集回を挙げた。
2017年に放送された「NHKスペシャル」では日米外交の知られざる内幕に迫り、23年には中国の行動原理を読み解こうと習近平国家主席の足跡にスポットを当てた。
「未完のバトン」では24年に死去した国際政治学者の五百旗頭真氏を特集。歴代総理にアジア外交で日本がとるべき進路について提言してきた人物で、放送に向け、膨大な未公開資料を読み解いている。
吉見俊哉氏は「アメリカと距離をとりながら、アジアとも適切な距離を保つ。その距離感のなかで未来の日本が開ける」と話す。ヒコロヒーはイスラエルによるガザへの攻撃が1年経過した特集回に言及し、「ジャッジめいたつくりではないことが良かった」とコメント。
NHKスペシャルの前身である「NHK特集」では経団連会長を務めた土光敏夫氏、住宅ローン破産などを取り上げた。土光氏は省庁の統廃合などを提言し、ムダを省くことを求め、「日本を将来、正しい安定した国にしなきゃならんという責任はある」と語っていた。バブル崩壊を取り上げた回では人々の悲痛を記録。2000年代に入ると格差の広がりが顕在化し、人と社会のつながりも希薄化していく。NPOで貧困対策を担ってきた湯浅誠氏は権力の懐に入ることで大胆な改革を実現する道を選択していた。
ヒコロヒーは89年生まれで、失われた30年と聞かされてきたが、「何が失われたのか?」と疑問を覚えていたという。「NHKスペシャル」の前身では国家財政を立て直そうとした土光氏の挑戦を取り上げたが、新シリーズでは日本国債をめぐる苦闘を描こうと鋭意制作している。ヒコロヒーは国債に関する知識不足を白状し、面白く、親しみやすいコンテンツの放送に期待した。
新シリーズの未完のバトンでは男女雇用機会均等法の整備に関わった赤松良子氏の足跡、赤松氏の志を継承する人々の姿に迫る。84年に放送された「NHK特集」では脚本家の橋田壽賀子さんが女性の社会進出が進むアメリカを取材し、92年の「NHKスペシャル」では社会進出の壁に阻まれる女性の姿を伝えた。令和に入ると、女性スタッフが中心となって制作する「NHKスペシャル」が増加している。
ヒコロヒーは橋田壽賀子さんがアメリカの取材を通じ、「女性の幸せは夫、男性に左右されるような気がする」と洞察していたことに驚かされたという。また、「NHKスペシャル」では災害と向き合う人々の苦闘に迫ってきた。
「NHKスペシャル」では被災者の厳しい現実、それを乗り越えようとする人々にカメラを向けてきた。被災者支援に尽力してきた看護師の黒田裕子さんは東日本大震災から3年後、末期がんを宣告されていた。「被災者のためにやり残したことがある」と悔しさをにじませていた。国際政治学者の五百旗頭真氏は阪神・淡路大震災で被災し、教え子も喪った。震災後、社会のあり方に心を砕いてきた。
吉見俊哉氏は「震災、災害を経験してきたなかで、我々は何を学びつつあるのか。人と自然との関係の組み立て直しが必要」と語った。原発事故に言及し、人類、文明が自然を抑え込もうとしたしっぺ返しを受けているような気がするという。
86年放送の「NHK特集」では全盲の夫婦の子育てを5年にわたって取材。澗潟のぞみさんが友人にいじわるをした時、繁男さんはカメラの前で厳しく教育した。2003年の「NHKスペシャル」では夫を亡くした後、アルコール依存症に苦しむ母を支えるきょうだいに密着した。翌年には過酷な現実のなかでも誇りを失わないトラックドライバーの姿を追った。芦塚保廣氏はわずかな休憩時間、婚約の報告に来た娘さんと再会。
吉見俊哉氏、ヒコロヒーは総理大臣の妻たちの姿に迫る「未完のバトン」が楽しみだという。吉見氏は規制緩和などの道を歩んできた日本では競争原理が生活の隅々まで浸透し、密着取材したトラックドライバーは休憩時間にしか娘さんに会えないほど忙殺されるまでになったと話した。
エンディング映像。
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