- 出演者
- 前田亜季 松平健 原日出子 伊藤淳史
富士山大噴火の可能性を最新研究が示し始めている。国は去年、被害への対策を示した報告書を公表した。国の報告書や専門家への取材をもとに、富士山大噴火で起こりうる危機を映像化した。
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オープニング映像。
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富士山には中腹から裾野にかけて大小さまざまな過去の噴火口があり、中でも大きな宝永火口は1707年の宝永噴火でできたもの。大量の火山灰が江戸の町にも2週間にわたって降り注いだ。次の噴火がいつ起きるのかを探るための研究が加速している。調査に参加している藤井さんは、過去の富士山の噴火パターンから次の大噴火が差し迫っていると考えている。過去5600年間で平均すると富士山の噴火は約30年に1度だが、宝永噴火以降は300年間噴火していない。研究チームが大災害に繋がりかねないと危惧しているのが山頂火口。最新の調査では、直近では1200年前にも山頂噴火があった可能性が浮かび上がった。調査に参加している吉本さんは、噴火の高さ3000mを足せば高度6000mを超えるので成層圏に近くなり強い風の影響を受けやすい、山頂から噴火すると小さな規模の噴火でも東京に影響が考えられると話した。シミュレーションでは、偏西風にのった火山灰は噴火から3時間以内に東京に到達し、2週間後には新宿でも10センチ程度積もると予測されている。
2016年の阿蘇山の噴火では、降灰量3ミリで約2万7000戸が5時間以上にわたって停電した。富士山が噴火した場合、国の報告書では首都圏などで約40万世帯が停電する恐れがあるとされている。配電線は電気を通さない碍子のおかげで電線以外に漏れることなく電気が流れるが、火山灰が降り掛かって雨が染み込むと漏電してしまう。火山灰には電気を通す成分が入っており、そこに水が加わることで本来電気が流れないものに電気が流れてしまう現象が起こる。漏電が続くと事故の恐れがあるため、電力会社は検知すると電気を止める。その結果、周辺の地域では停電が発生する。電力会社の担当者は最大で停電は最大で40万軒と話した。
国の報告書では、火山灰による様々なインフラへの影響が指摘されている。鉄道はレールに0.5ミリ火山灰が積もると運行停止。空港は灰の撤去が終わるまで滑走路が使用できなくなる。道路では大規模な渋滞が発生し、人や物資の移動が困難になる。水道は停電が長期化し浄水設備が使えなくなると断水の恐れがある。通信会社の基地局では停電に備えてバッテリーを設置しているが、停電が長期化した場合充電が切れて通信障害が発生する。専門家は、地震や津波に比べて降灰対策は遅れていると指摘している。
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- 富士山山梨県富士山科学研究所
御嶽山では噴火の直後大量の火山灰が降り注ぎ、避難した登山者は強い目の痛みを訴えていた。火山灰は尖ったガラス質の物質や岩石の破片などでできており、目に入ると角膜炎になる。さらに遠くまで運ばれやすい細かな火山灰は吸い込むと呼吸器の病気を悪化させる恐れがある。灰が大量に降っている間は外出を控え、外出せざるを得ない場合はマスクやゴーグルなどの対策が必要。
国の報告書には、灰が降り積もる量に応じて取るべき行動の指針が示されている。3センチ未満のステージ1では、在宅避難が基本とされている。3~30センチの場合も在宅避難が基本だが、長期の停電などライフラインの被害が大きくなる場合は人工透析などが必要な人などは生活可能な地域への避難が原則となる。30センチ以上のステージ4では灰の重みで木造家屋に倒壊のリスクがあるため、原則避難となる。「NHK ONE ニュース・防災」では、49の活火山のハザードマップを公開している。在宅避難では、1週間分以上の飲料水や食料、懐中電灯やバッテリー、マスクやゴーグルなどの備えが重要。
次回予告。
エンディング映像。
