2025年10月10日放送 19:00 - 19:31 NHK総合

NHKニュース7

出演者
今井翔馬 森下絵理香 晴山紋音 
(オープニング)
オープニング

オープニング映像。

(ニュース)
自民・公明の協力関係 大きな節目に

公明党の斉藤代表は自民党の高市総裁に対し、が自民党との連立政権から離脱する方針を伝えた。1999年から26年にわたって続いた両党の協力関係は大きな節目を迎えた。今日午後の国会内、会談の冒頭、高市総裁には笑みも見られたが、斉藤代表は渋い表情。双方から発言もなかった。そして、およそ1時間半の会談のあと、斎藤氏は「連立政権については一旦白紙としこれまでの関係に区切りをつけることとしたい」と自民党との連立政権を離脱することを表明した。会見で斉藤氏が挙げたのが、政治とカネの問題だ。自民党の萩生田幹事長代行の起用が今回の判断に影響を与えたという認識を示した。一方、高市総裁は「少なくとも3日間欲しいということも申し上げた。しかしながら今日この場で公明党案を飲むかどうかの返事をもらいたいということだったので、それは私と幹事長2人で決めるというのは我が党の文化ではないので残念ながらお受けできなかった。」と述べた。そのうえで一方的に連立政権からの離脱を伝えられたことを述べた。

自民党と公明党が最初に連立を組んだのは1999年、当時の自由党を含む3党による連立だった。その後、自由党が連立を離脱し、保守新党が自民党に合流した後も、自民・公明の2党による政権は継続。2009年の衆議院選挙で共に下野した後、2012年に自民党が政権を奪還すると、公明党も再び連立に参加。自公政権は20年を超える連立政権となった。大きな節目を迎えた両党の協力関係、斉藤氏は国会の総理大臣指名選挙の対応については、公明党として斉藤氏に票を投じることになると明らかにした。会見に同席した鈴木幹事長は「自公連携が必要であり重要だと思う立場からすると、誠に残念」と述べた。小泉農相は「自公という枠組みの中で様々な政策実現にご尽力ご努力をいただいたそのことに対する感謝とそしてまた敬意を表すべきだ」と述べ、梶山国対委員長は「どういう形で公明党さんとの協力関係が維持できる部分もあるのかどうかも含めて確認をしながら、国対委員長としては対応してまいりたい」と述べた。自民党は今夜、高市総裁ら幹部が党本部で対応を協議し、公明党の離脱の方針について情報を共有したものとみられる。

連立から公明離脱 なぜ歩み寄れず?

NHK政治部の徳橋達也デスクの解説。公明党が政権を離脱した最大の理由は「政治とカネの問題、特に企業団体献金の規制強化に対する自民党からの説明が十分でなかったことが大きい」という。去年の衆議院選挙、そして今年の参議院選挙と連敗した公明党としましては、自民党の政治と金の問題が政治不信を起こして、これが根本的な原因だと位置づけていまして、地方組織からもその払拭を求める声というのが強まっていたんですね。ただ、今回の離脱の要因というのはそれだけではなくて、高市さんがこれまで主張してきた保守的な政策への懸念、例えば歴史認識、外国人との共生の問題に対する懸念。そして連立の枠組みの拡大に向け、自民党が国民民主党と接触を図ったということなどですね、その動向に対する不信感も背景にあったのではないかという指摘がある。

自民党が公明党に歩み寄れなかった理由について、公明党が求めていた企業団体献金の規制強化について自民党内では反発が強く、高市総裁も就任したばかりということもあり「これから検討する」として、党に持ち帰って検討を急ぐ考えを伝えたが、公明党は今日の場で即答を求めるというこの態度を譲らず、最終的に折り合わなかった。そもそも今日の協議の位置づけについても、その双方の解釈というのがずれており、噛み合っていなかった。自民党内からは「公明党は最初から離脱ありきだったのではないか」という声も聞かれた。これまでも危機的な状況を迎えるということはたびたびあったが、パイプ役となる幹部の議員が橋渡し役となってことを収めるということが続いてきたが、近年は自民党内でこうした公明党と本音で話をできる議員というのが少なくなったという。

公明 連立政権離脱表明 野党は 経済界は

公明党の政権離脱について、立憲民主党の安住幹事長は「政治とカネをめぐる問題で公明党から見ればやっぱり自民党の対応というのは我慢の限界を超えたんだろう。」と述べた。そのうえで「中道の勢力ということでいえば一番近いのは我が党であるとは思いますので いろんな意味でこれから意見交換ができれば」と意欲を見せた。また野田代表も総理大臣指名選挙をめぐり「野党連携についての理解が各党深まってきていると思うし、丁寧に協調、共闘を呼びかけていきたい」と述べた。日本維新の会の藤田共同代表は「国会の意思決定が非常に難しい、そして様々な想定があり得るというところになったので、私たちはこれまで通りのスタンスで、やはり自分たちが信じる政策をもう一度磨き上げて、そして各党と真摯に協議をしていく」と述べた。

国民民主党の玉木代表は「内閣総理大臣を務める覚悟はある。あるからこそ、国家の運営について最も重要な基本政策を曖昧にせずに、安全保障とエネルギー政策については同じ方向で歩むということを党内でぜひ期間決定していただきたい」と述べた。一方、自民党との連立協議について玉木代表は「公明党が抜けたので、われわれが仮に加わっても過半数にいかず、あまり意味のない議論になってきている」と指摘した。共産党の田村委員長は「自民党の腐敗と劣化が進んでいて、まさに破綻。政治とカネの問題、徹底的に追及をしてきた私たち日本共産党として、本当に自民党政治を終わらせるために、今こそ全力尽くして頑張っていきたい」と述べた。町の人からは「公明党と自民党なんてお互いの利益のためだけやってた」「自分たちの生活の方をおろそかにされたりするとちょっと困るなっていうのはある」という指摘もあった。日本商工会議所の小林会頭は「国政に期待が出るということ非常に困る。政治空白もできるだけ短くしてもらいたい」と述べた。臨時国会の日程を巡り、自民党の梶山国会対策委員長は、立憲民主党の笠国会対策委員長と会談し、今月20日の週の早い時期に召集する方向で調整を進めたいと伝えた。

連立から公明離脱 新首相は誰に? 与野党は

自民党としてまずは総理大臣指名選挙で高市さんを新しい総理大臣に選出して高市内閣を発足させることを最優先にして党内外の対応に当たる考えだ。臨時国会は再来週の早い時期に召集される方向で、召集日に新しい総理大臣の指名選挙が行われるという見通しだ。高市さんはこの招集日までにできる限りのことをしたいと述べていて、各党への働きかけを含めて努力する考えを示している。ただ公明党は斉藤代表に票を投じるとしていますし決戦投票になった場合の対応も明言していない、高市総裁の指名というのが確実とは言えない状況になった。

自民・公明の連立が解消される方向になったということで、野党側の動きも慌ただしくなっている。特に立憲民主党は、ほかの野党への働きかけを強めている。安住幹事長は「決選投票での組み合わせによっては、政権交代の可能性が出てきた」と述べ、多数派の形成に向けて本格的に動き、公明党とも意見交換をしたいとしている。徳橋デスクが最も注目するポイントは「総理大臣指名選挙」とコメント。自民党が比較第一党であるという状況は変わっていないため、野党がまとまらなければ高市さんが新しい総理大臣に選ばれるという可能性が高いが、野党がどこまで一本化をするのか、公明党が決戦投票でどういう投票行動を取るのかによって政権の在り方というのが流動的になる。臨時国会召集まであと1週間余りということで、与野党の動きを注目したい。

台風 伊豆諸島に再び接近のおそれ

台風22号による甚大な被害が分かってきた。午後3時ごろの八丈町末吉地区では道路に沿って茶色い土砂に覆われ、近くの施設では窓ガラスを突き破って中に入り込んでいる様子も確認できた。この地区は島の南東部にあり、土砂が流れ下った施設は廃校となった小学校を活用した拠点だった。映像を投稿した男性によると「突然水が入ってきた」と説明していたという。専門家は「土石流が起きた」と指摘している。被害は青ヶ島でも甚大だった。強風の影響なのか建物の一部が散乱し、電柱も倒れている。青ヶ島や八丈島では現在も停電も続いている。パンの販売店では停電のため冷蔵庫が使えずおよそ50キロのパンの生地を廃棄せざるをえなくなった。NTT東日本によると伊豆諸島につながる通信ケーブルなどの設備が損傷したとみられている。大手通信各社はきょう、作業員を現地に派遣し、衛星通信のアンテナなどを設置することにしているため、明日以降つながりやすくなる見込みだという。

台風23号は気象庁によるときょう午後6時には沖縄県の南大東島の北の海上を西へ進んでいる。その後は、進路を東寄りに変えて、暴風域を伴い台風22号で被害が出た伊豆諸島に再びかなり接近するおそれがある。今後、乾燥した空気の影響も受けなくなり、台風が発達する見通しだということです。さらに今回は雨の範囲が広がる可能性がある。台風が接近する前から大雨による土砂災害に警戒し、台風の接近に伴って暴風や高波などにも警戒が必要だ。

コメの価格 さらなる値下がりは

今月5日までの一週間に全国のスーパーで販売されたコメの平均価格は5キロあたり4205円。3週連続で値下がりとなった。介護老人保険施設ではコメ節約のため水でかさ増し。不足したカロリーや栄養は別料理で補っていた。コメの卸売会社も対応に追われ、一部の取引先への販売価格を値上げしたが、8月の売り上げは去年より約15%減少。この会社では例年より調達量を減らした。農林水産省が発表した、ことしの予想収穫量。主食用のコメは去年より63万トン多い715万トンの収穫が見込まれている。今後の価格の見通しについて専門家はコメが余ってくると価格を小売り側・流通側で下げざるを得なくなって下がってくる。半年ぐらいかけて徐々にそういう動きが増えていくと解説。

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小泉進次郎津(三重)農林水産省高崎(群馬)
石破首相 戦後80年で所感発表

戦後80年にあたり石破首相が所感を発表。所感では歴史認識について歴代内閣の立場を引き継ぐと明記した上で、なぜ戦争を避けられなかったかについて、戦前「文民統制」の原則しなかったという制度上の問題を挙げた。また1940年2月の衆議院本会議で斎藤隆夫議員が政府と軍部を厳しく批判した反軍演説を行い議会を除名されたことに触れ、本来は軍に対する統制を果たすべき議会も機能を失っていたと指摘。これに加え、満州事変が起きた頃から戦争報道が「売れたこと」を背景に、メディアの論調も積極的な戦争支持に変わりナショナリズムがさらに高まったとしている。一方、戦後の日本では憲法により文民統制が確保され制度的な手当は行われたとしている。ただ、政治の側は自衛隊を使いこなす能力と見識を十分に持つ必要があり、政治家は無責任なポピュリズムに屈しないきょうじと責任感を持たなければならないと強調。さらに寛容さを持った本来のリベラリズムと健全で強じんな民主主義が何よりも大切だと訴えた。

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国立公文書館斎藤隆夫石破茂
平和賞にマチャド氏 ベネズエラで民主化運動

ノーベル平和賞に選ばれたのはベネズエラで民主化運動に取り組む野党指導者、マリア・コリナ・マチャド氏。去年の大統領選挙では野党側の統一候補として立候補を目指すも政権影響下の最高裁が禁止する判断を示した。その後も民主化を目指す運動に取り組んでいる。

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ノーベル平和賞マリア・コリナ・マチャド
SPORTS
リーグ優勝決定シリーズ進出

ナ・リーグ地区シリーズ第4戦でフィリーズとドジャースが対戦。7回で大谷翔平は申告敬遠され満塁に。続いて、2番のベッツが押し出しで同点に。8回からは佐々木朗希がマウンドへ。3イニングを完璧なピッチングを見せた。延長11回でドジャースがサヨナラ勝ち。2年連続でリーグ優勝決定シリーズに進出。

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フィラデルフィア・フィリーズムーキー・ベッツメジャーリーグベースボールロサンゼルス・ドジャース佐々木朗希大谷翔平
(気象情報)
気象情報

気象情報を伝えた。

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台風23号
(エンディング)
エンディング

エンディングの挨拶。

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