- 出演者
- 鈴井貴之 松本真季
去年亡くなった世界的音楽家・坂本龍一さん。愛称は教授。彼が愛した1軒のレコーディングスタジオが札幌にある。スタジオの創設に関わったのは、THE BEATLESプロデューサーのジョージマーティン。その思想は、大貫妙子、Official髭男dism・藤原聡、菅田将暉ら現代のアーティストにも影響を与えている。
坂本龍一さんが愛した1軒のレコーディングスタジオ「芸森スタジオ」は札幌市南区にある。日本では珍しい宿泊しながらレコーディングができるスタジオ。1993年に開業し総工費は16億円にものぼった。
坂本龍一さんが芸森スタジオにはじめて訪れたのは2010年。大貫妙子さんとアルバム「UTAU」を制作するためだった。坂本さんは大貫さんの多くの楽曲を編曲してきた。30年の時を経て、はじめて2人だけで録音に臨んだのこのスタジオだった。実際にレコーディングをした部屋で大貫さんに話を聞いた。東京でのレコーディングは無線などを拾ったりしてしまい、ミキサーに変な音が入っていると台無しになる。その点、このスタジオは森の中にあり環境に優れている。
芸森スタジオには北海道ならではの工夫もある。壁にあしらわれた札幌軟石は柔らかく軽い性質を持っている。普通の石なら比重が重く音が強く返ってくるが、札幌軟石は音を吸収すす特性がある。さらに国内では珍しいエコールームは坂本さんを唸らせた。「UTAU」作成にもエコールームの長所が活かされている。大貫さんもナチュラルなセッティングでレコーディングができると絶賛した。坂本さんとのレコーディングでは別の場所で収録した音源をエコールームで響かせ、そのデータをニューヨークのスタジオで制作した。
ビートルズのプロデューサーだったジョージ・マーティン。1979年、モントセラト島に私有スタジオを開業。自分の家のようにくつろげるスタジオを目指したという。数多くの世界的アーティストがおとずれたという。巨大なハリケーンに襲われ、わずか10年でスタジオは閉鎖された。ミキシングコンソールは無事だった。ジョージ・マーティンはこれをひきついでほしいと1人の日本人に声をかけた。音楽プロデューサーの新田和長さん。ジョージから機材を引き継いだ。三浦半島、山中湖、河口湖にジョージを連れて行った。しかしジョージは日本のリゾートに失望していた。日本にはもっと広大なスケールの大きいリゾートはないのか。北海道を気に入ったという。札幌が大好きだという。そしてスタジオが誕生した。ジョージ・マーティンは、そこで原田区スタッフの健康をいつも考えていたという。スタジオの統括マネージャーの八坂ちはるさんが、その気持を受け継いでいる。アーティストに出した料理リストがある。菅田将暉さんはすごくリラックスできたという。八坂さんの料理はすごくおいしいという大貫さん。坂本さんはNHKの朝ドラを見ながら朝食をとっていたとのこと。
一夏を芸森スタジオですごした二人。大貫さんは、デビュー以来、9曲連続で編曲を坂本さんに依頼した。2010年の夏、二人は芸森で再会。生み出したのが、UTAUというアルバム。夏色の服という曲を選んだ大貫さん。何十年前に作った曲だという。もっとちゃんとしたものにしたいという気持ちがあったという。完成形はないという。
2010年にスタジオが経営難に陥っていることを知った坂本龍一は音楽誌等のメディアで積極的に芸森の魅力を発信しキーボードを寄贈する等の支援を惜しまなかった。また2020年にコロナ禍で利用が激減した時はクラウドファンディングを呼びかけていた。
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