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オープニング映像。
令和のコメ騒動。新米が流通してもコメ価格は高値のままで、消費者は辛い思いをし、生産者はこの反動が怖いと不安を抱えていた。専門家は現状がバブルでありいつかは破綻すると説明した。一方で勢いを増す輸入米の存在。猫の目農政では石破首相(当時)はコメは3,000円台であるべきだと主張し、鈴木農水相は農林水産省が価格にコミットすべきではないとしていた。
9月、新潟・魚沼市のコメ農家である関は夏の猛暑や水不足を乗り越え、質・量ともに納得の収穫を迎えていた。関は自分のようにある程度大規模なコメ農家はかつて経験したことのない利益が出ると予想され、集荷業者が高値で購入していた。去年から続く令和のコメ騒動。原因はコメの生産量が不足していたことにあり、長らくそれを認めていなかった農林水産省は8月8日に需要拡大を見通せず生産量が足りていると認識していたと認めた。国は5月末から随意契約の備蓄米を放出し、一時は5kg3,000円台に値下がりしたが、新米が出回った今でも価格は高止まりしてしまっている。コメ価格に影響を大きく及ぼすのはJAや他集荷業者の概算金であり、去年JA全農にいがたが示した概算金は一般コシヒカリ60kgで1万7,000円であったが、高値をつける他業者に買い負けるなどし新潟県内のJAグループ集荷率は5割を切っており、今年は3万3,000円にしていた。専門家である宮城大学の大泉名誉教授は概算金が高くなり卸売価格が簡単に下がるわけに行かなくなっているなどと解説した。
10月、新米シーズンを迎え概算金を挙げたJAも集荷に苦労していた。JAえちご中越の遠藤課長はこの日、コメ農家に集荷の話を持ちかけるも集荷にこぎつけることが出来なかった。一方でJAと競合している集荷業者も集荷ピーク時を迎えており、新潟クボタの笠巻らは概算金の値上げをキッカケに農家ら生産者がJA以外に出したほうが儲けられると気づき始めたなどと語った。コメ農家の関は、コメ価格が高いと儲けも出るがコメ離れも発生して消費が落ちるはずで、輸入米も入ってくるため不安を抱えているなどと明かした。コメの民間輸入には341円/kgの関税が課せられているが、高騰する国産米より割安で輸入が激増していた。農産物の輸入販売会社であるMyトレーディングは去年6月に設立されるも売上は右肩上がりとなっていた。Myトレーディングの取り扱う輸入米の9割以上がアメリカ産のカルローズで日本米には戻れないほど価格差があるなどと伝えた。
1970年、コメ余りの時代を迎え国が作付面積を減らすよう求め、生産調整する減反となった。農家からは激しい反対の声が上がった。2018年に減反政策が廃止されたが、その後も国は需給の見通しを推計し、都道府県で生産量の目安を設定してきており、実質的な生産調整だと指摘する声も出ていた。国が需給の見通しを見誤ったことで起こった令和のコメ騒動。8月5日、石破茂首相(当時)はコメの生産調整を見直し、増産に舵を切った。秋田・大潟村のコメ農家である涌井徹は国が定めた減反には従わず、自由にコメ生産し続け、コメの産直や加工販売を行う大規模農家の先駆けとなっていた。10月21日に魚沼市の関と対面した涌井は関の畑を視察し、コメ作り農家にとって今初めて規模拡大と新しい大きな農業チャンスを迎えているなどと伝えた。
10月21日、高市内閣が発足した。鈴木憲和農水相は増産の方針について、需要に応じた生産が何よりも原則であり基本だとした。大規模コメ農家の関は需要に応じた生産はもっともは話であるが、50年間やってきたことであり高齢化で農家がどんどん減っていき、10年後は誰がコメを作っているのかと語った。涌井は日本の農業政策は混迷の極みとなったなどと告げた。鈴木憲和農水相は減反政策に戻ることはないと話した。
次回予告。
