2026年7月27日放送 0:55 - 1:50 日本テレビ

NNNドキュメント’26
「人生の湯 会話のある、城下町の風景」

出演者
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(オープニング)
オープニング

オープニング映像。

人生の湯 会話のある、城下町の風景

2026年3月、小林勇彦は店を畳むことにしていた。小林には店を畳んでも毎日通う場所があった。銭湯に行き交う人々の12年の記憶を辿る。

人生の湯 会話のある、城下町の風景

2014年1月、午後3時に銭湯に訪れた小林は常連の面々と一緒に湯を楽しみ、その時間帯の中では当時一番の若者が小林であった。杉谷卓三は銭湯が近いからと自宅に風呂を作らず、夫婦で通っていた。松本城の近くにある明治から続く銭湯「塩井乃湯」は現在では使われていない煙突がシンボルとなっている。塩井乃湯では大正15年から現在の建物となっている。3代目の田中は常連客も高齢化して亡くなる人も増えており、常連客も減ってきているなどと明かした。田中は若くして夫と死別しており、45歳で家業を継ぎ、跡取りはいない。2014年7月25日、杉谷卓三は玄関先を掃除している最中に倒れ、そのまま帰らぬ人となった。妻・愛子は卓三が死んだ日に、夢に卓三が出てきたのだなどと明かした。

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2016年8月、古本屋の店主である佐藤英之は知的障がい者施設で定年まで働き、山が好きなため家族と離れ単身で松本市に移住した。佐藤は最初古本だけしか扱っていなかったが周辺の高齢者たちから要望され、農家から仕入れた野菜も店先に置くようになったなどと明かした。佐藤は店を閉めると塩井乃湯へ通い、風呂に浸かった後には再度訪れ風呂を掃除している。小林はここ最近で常連客が一気にいなくなっていったなどと告げた。小林が一番慕っていた常連客であった中村力三郎は毎日の銭湯を一番の楽しみに過ごし、施設暮らしになっても、家族に頼んで週1で塩井乃湯に通い続け、2019年6月10日に亡くなった。小林と常連客が減ってきたと話していた彦瀬道廣も2022年10月8日に亡くなり、生前には銭湯で皆と会うのが楽しみであったのだと告げていた。2017年10月、佐藤は来年には借りている店が老朽化で取り壊しが決まっているのだと明かした。佐藤は吃音という言語障害があり、そのため精神的なショックを受けることもあったが、古本屋で客たちと会話する時間により人の心が開ける会話ができるようになり自分の人生が豊かになったのだなどと告げた。

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2020年4月、新型コロナウイルスにより世間では自粛生活が強いられていたが塩井乃湯は自粛対象とならず常連たちも通い続けていた。しかし一日の来客が小林だけの日も珍しくなくなっていた。塩井乃湯の近くにある「ばらの湯」はコロナと老朽化が重なり、2021年5月に閉業となった。2023年3月、小林は定年後に通うようになった新たな常連客と一緒に銭湯を楽しんでいた。2024年5月には塩井乃湯には外国人観光客の姿が多くなり、城下町の風景も変化していた。2025年5月、塩井乃湯が家から30歩の杉谷愛子は、いまでは人の支えがないと通えなくなり、通う頻度も減少し、デイサービスで入浴することが増えていた。2025年7月11日、松本神社例大祭が開催し、塩井乃湯の常連でもある宇留賀は神輿の担ぎ手が減少し、現在では自衛隊・市役所・消防にお願いして開催しているなどと伝えた。祭りの後には担ぎ手たちが塩井乃湯で汗を流すのが習わしで、この日だけは塩井乃湯は大盛況となった。杉谷愛子の様子を見に来たという小澤松榮は、腰が悪くなる前には一緒に塩井乃湯に通っていたのだという。小林は外国人観光客が増加して賑やかになった塩井乃湯を同じく常連客とともに楽しく過ごしていた。

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2025年8月、岡田靖男はこの日、出井親子と久しぶりに塩井乃湯で一緒になり会話を楽しんでいた。岡田は外国人観光客との会話も楽しみにしているなどと明かした。岡田は昭和7年創業の岡田バイシクルのニ代目であり、現在では他で負えない自転車の修理を引き受けているが一月の売上は10万円に届かない状態にあった。物価が高騰する中で塩井乃湯も値上がりを強いられていた。2025年11月、岡田は転んで足を痛め、しばらくは兄弟の家の風呂を借りていた。久しぶりに塩井乃湯に通った岡田は、久しぶりに会う常連客の犬飼に塩井乃湯で会えるのか安否確認で会えて良かったと伝えられた。佐藤は店が取り壊された後には腎臓病が悪化し、週3回の透析治療が必須となり家族のいる札幌市に戻っていた。2025年9月、佐藤は妻との二人暮らしとなり、ほとんど会話しなくなり、銭湯での何気ない会話も良いところだったのだと明かした。2025年大晦日、この日も塩井乃湯には常連客や里帰りした家族連れで賑わっていた。

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2026年2月、杉谷愛子は松本市東部デイサービスセンターに週に2回通っているが、介護士スタッフに時折、塩井乃湯に行きたいのだと要望を伝えていた。杉谷愛子は歩いて30歩の塩井乃湯に1人では通えなくなっていた。

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2026年3月、杉谷愛子は心不全で倒れるも措置が早く大事には至らずに済んでいた。杉谷はこうなるとは思っておらず、塩井乃湯には行きたいがもうダメなのだと告げた。小林は長い間、塩井乃湯で風呂に浸かった後に店の仕込みをする生活を送ってきたが、この日、そのサイクルが最後となり、小林は居酒屋を閉めることにしていた。小林は店を畳むことで会話がよりなくなってしまうが、塩井乃湯に通えば、常連客たちとくだらないことでも会話できて最高なことなのだと話した。城下町の一角にある煙突下のもう一つの居場所である塩井乃湯に、今日も人々が集まっている。

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(エンディング)
次回予告

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