- 出演者
- 矢内雄一郎 佐々木明子 平出真有 藤井由依 齋藤陽 六車治美 西濱徹 野尻哲史 酒井義隆
テーマ「中銀総裁交代と金融政策の財政従属」~中銀が「政府の言いなり」に?~。三菱UFJモルガン・スタンレー証券・六車治美の解説。今年5月のFRB議長の交代に続き、来年秋にはECB総裁も交代となる。日本銀行・植田総裁の任期も2028年4月。過去にも金融政策の重要な転換点となったこともあるため注意深く影響をみる必要がある。おそらく、世界的にインフレの時代となり財政政策と金融政策の関係、政府と中央銀行の関係も変わりつつある。六車が注目するテーマについて解説。まずは、ECBラガルド総裁フランス大統領選前の退任「可能性ある」(日経電子版)。ECB・ラガルド総裁が2027年10月の任期前に退任し2027年春のフランス大統領選に関与する可能性を示唆。フランス・マクロン大統領の任期は2027年5月で満了。EUに懐疑的な極右政党「国民連合」が勢力を伸ばしており、7日に国民連合を率いるルペン氏が正式に大統領選出馬を表明。ラガルド総裁の早期退任は現在のEU体制を支持するマクロン大統領が在任中にECB総裁人事に関与できるようにするためと言われている。一部にはラガルド氏自身が大統領選に出馬するのではとの声もある。ECB総裁の選出方法としては欧州理事会が任命する。実際には正式手続きの前に加盟国首脳間で政治的な調整が行われる。EU内の国別バランス(ドイツ・フランス・南欧など)や主要ポスト配分の政治交渉の色彩が強い。EU体制に懐疑的なルペン氏が関わると総裁選出のプロセスが混乱しかねない。ラガルド氏の早期退任が実現すれば金融市場には安心材料となるだろう。
欧州の中銀 政策から圧力強まる恐れ「財政従属」懸念(ロイター)。「財政従属」とは財政政策と金融政策の関係を表す言葉。イタリア中央銀行総裁・パネッタ氏が年金支出や産業支援を進める政府からの影響について言及し「われわれは今後ますます財政従属下に置かれるようになる」と警告。金融支配(マネタリー・ドミナンス)とは、独立性を保障された中央銀行が物価安定を目的として金融政策を運営する。財政当局は健全な財政を保障するルールに従って財政を運営することで物価安定へ。財政従属または財政支配(フィスカル・ドミナンス)とは、政府の財政状況が優先され中央銀行がインフレ抑制という本来の責務よりも財政安定を優先せざるを得ない状況。中央銀行に独立性がないあるいは独立性が低い場合もあり、インフレ発生のリスクがある。最も極端な例は「財政ファイナンス」。金融危機やパンデミックでは日銀を含む複数の中央銀行が量的緩和政策に乗り出し長期国債を市場から買い入れた。しかし、「これは物価を上げるため危機を乗り越えるためのもので財政ファイナンスではない」とされている。2018年以降のトルコ、最近ではインドネシアで中央銀行への政治介入があった。インフレのリスクが懸念されると投資家は追加的なリスクプレミアムを求めるため、長期金利の上昇や高止まりが続くこともありうる。
日本版DOGE「税優遇廃止」1件のみ(日経電子版)。日本版DOGEとは、政策効果の乏しい減税や補助金を見直す。各省庁の自主点検の結果が出揃ったが約120件の優遇制度のうち廃止の方向を明示できたのは1件のみ。キーワードは「ワイズスペンディング(賢い支出)」。日本版「DOGE」は2025年11月に内閣官房に設置、担当閣僚は片山さつき財務大臣。目的は租税特別措置・補助金・基金の適正化。2026年前半に各制度の点検・評価、2026年夏に「骨太の方針」への反映を検討、2027年度予算に結果を反映する。財源問題は高市政権の官民370兆円投資の成功に大きく関わってくる。
テーマ「退職後の生活費のために資産の取り崩しは必要か」。フィンウェル研究所・野尻哲史の解説。資産形成の目的と取り崩し方法の違い:1「教育資金」子どもの年齢をめどにして一括売却、2「住宅資金」住宅取得時に頭金として一括売却、3「退職後の生活資金」最も大きな資金が必要で徐々に売却する。加齢に伴い運用継続に支障も。大事なのは「発想の転換」。使いながら運用する時代を想定することが必要。有価証券の比率を下げることが大事。退職後の保有資産が早く枯渇し、年金資産のみの生活になるのは危険なパターン。これを防ぐためには前半は運用資産から引き出し、後半は預金などのッバッファー資産の引き出しで補う。バッファー資産を最初に取り崩す方法もある(退職金、確定拠出年金)。最近は個人年金を持っている人が多いので、先にこの資産を退職直後のタイミングで活用する方法もある(個人年金を組み込みリレー方式に)。計画通りに行くことは、そうそうないが順番を事前に考えることが大事。投資は自己責任で。
気象情報を伝えた。
イランメディアによると、イラン革命防衛隊は「ホルムズ海峡周辺で指定したルートを外れて通航しようとした船に警告射撃し停止させた。「アメリカの介入」が終わるまでホルムズ海峡を封鎖する」と主張。アメリカ中央軍はSNSに「イランによる不当行為にもかかわらず、アメリカ軍は航行の自由を維持できる態勢を整えている」と投稿し「イランはホルムズ海峡を支配していない」と強調した。革命防衛隊が海峡を通航したコンテナ船を攻撃したとして、アメリカ中央軍は「イランの約140の標的に報復攻撃した」と明らかにした。
日本・アメリカ・フィリピンなど14カ国は国連海洋法条約に基づく仲裁裁判所が南シナ海での中国の領有権主張を退けた判決から12日で10年となったことにあわせて共同声明を発表した。共同声明では、中国の拡張的な海洋権益に関する主張には法的根拠がないとした判決を再確認し、中国を念頭に「地域の平和と安定を脅かす一方的な行動に強く反対する」と牽制。茂木外務大臣も「紛争の平和的解決の原則に反し法の支配を損なう」と中国を批判した。中国外務省は仲裁裁判所の判断は「拘束力のない紙くず」と主張、茂木外務大臣の談話について「日本は南シナ海の当事者ではない、とやかく言う資格はない」としている。
新興国経済について第一生命経済研究所・西濱徹の解説。中東情勢は一時期に比べて落ち着いてはきたが動きは不透明。原油価格だけでなくASEANでは天然ガスや石炭価格も高止まりしておりエネルギー価格の高止まりは避けられない。今年はスーパーエルニーショが発生しており、アジアでは高温・雨が降らないことで農業生産に悪影響が出る。エネルギーと食料品という生活必需品を中心とするインフレが景気の足を引っ張るだろう。内需依存型の国々は厳しいが半導体を輸出している国(マレーシアなど)は追い風となり二極化する可能性がある。アセットマネジメントOne・酒井義隆の解説。ワールドカップ中は株式市場の取引量が落ちると言われている。優勝すると1か月くらいその国の株価指数が強含む。株式先物の情報を伝えた。
