大堀相馬焼の窯元・陶吉郎窯の近藤学さんは先月下旬、約13年ぶりに大堀地区で工房を再開させた唯一の窯元。「大堀相馬焼」は300年以上の歴史があるとされており、「青ひび」と呼ばれる模様や馬の絵が特徴。震災前、20以上あった窯元は原発事故により県内外に散り散りとなり半分以下に減少した。人の立ち入りが制限される期間困難地域となった大堀竹田が、伝統工芸を守るため1年前に大堀相馬焼の窯元の敷地のみ避難指示が解除された。いつか故郷に戻ることを願いながら避難先で作品づくりを続けてきた近藤さん。大堀を産地として復活させるため、率先して工房を再開させることに迷いはなく、1年ほどかけて準備を進めてきた。後継者の育成にも力を入れている近藤さん。伝統の灯を未来に繋いでいく。