来週28日に開幕するパリパラリンピック。自転車の杉浦佳子選手は東京大会に50歳で初出場し、日本選手のパラリンピックでの金メダル最年長記録を更新した。優勝インタビューで「最年少記録は二度と作れないが、最年長記録は作れる」と語っていた。パリ大会では53歳になっても挑戦を続ける姿を見せたいと2連覇に挑む。今月上旬、杉浦選手が合宿をしていたのは標高1200mの山奥。大会直前まで心肺機能を高めようと走り込んでいた。杉浦選手は「50歳の自分より53歳の自分のほうが速かったら面白い、若い人と戦えるおばあちゃんいるのだと同年代の人に 見てもらえたら」と話す。去年は世界選手権で二冠を達成。しかし、その陰で常に大きなプレッシャーに悩まされてきた。世界王者としてパリでも金メダルを。その重圧が高まるとともに、年齢を重ねることで体力面の不安が大きくなっていった。杉浦選手は周りの人に不安を打ち明けた。その際、杉浦選手はメダルを取れなかったらどうしようと周囲に打ち明けた。しかしその際に「メダルは取ってほしい、だけど頑張っている姿を見たい」と返されたという。不安に打ち勝つために、今まで以上に自分を追い込むようになった。限界を迎えても、もう一度と走り続ける。この積み重ねが自信につながっている。さらに、より気を配るようになったのが食事。たんぱく質を意識して接種し、下半身の強化につなげるようにしたという。パリ大会を自身の集大成と位置づける杉浦選手。心に誓っていることがある。“全身全霊をささげます!!”。杉浦選手「私の肉体から精神から細胞の全てをここに注ぎたい。私を支えてくれた人たちが、よくやったと思ってくれるレースをしたい」と語った。杉浦選手はパリ大会で5種目に出場する予定。最初は開会式の翌日、現地時間の29日に行われる女子個人パシュートに出場する。