食品開発を行う会社の斉藤武さん。にんにく水に溶け出す物質の正体を見せてもらった。料理のコクやうまみを増強していたのはアリインという物質。この会社ではアリインを抽出し、食品の味の厚みを増す食材として商品化している。アリインを使ったパウダーはにんにくの香りがしない。アリインは通称・コク味物質、料理の味や香りを邪魔せずコクを与えてくれる。身近な食材にもアリイン含有抽出物が使われている。アリインのコク増し効果は舌にある味を受け取るセンサー・受容体で起きていると考えられる。コク味物質の受容体はコク味物質を受け取ると、甘みとうま味の受容体に情報を伝達し、味が強まる。にんにくから溶け出していたのはコク味物質アリインだった。