市場では急速な円安を食い止めるため日銀が何らかの対応の動くのでは、という観測も広がっていたが、日本銀行の植田和男総裁は「当面 緩和的な金融環境が継続すると考えている」と述べるなど、ゼロ回答。追加利上げは見送り、長期国債の買入れ額の減額も行わなかった。さらに植田総裁は円安が物価高に無視できない影響があれば、政策変更の判断材料になる、としつつ今の円安は大きな影響はないとの認識を示した。こうした発言を受け、会見中に円相場は156円後半まで下落した。為替介入への警戒感が強まる中、鈴木俊一財務大臣は特にコメントはありません、と話した。午後5時過ぎには154円台まで2円近く円高に触れる場面もあった。現在の円相場の様子は、1ドル157円台に突入した。