宮島は日本三景の一つで去年は460万人超の観光客が訪れた。世界遺産厳島神社は毎年多くの参拝客で賑わう。しかし、カワウが10年ほど前秋から春にかけて大量に居座り始めた。カワウにより原生林が変色したり草木が枯れるなどの被害が出ている。カワウのフンはリンを含んだ酸性で草木に付着すると枯れる。今後厳島神社周辺も寝床となる可能性がある。カワウは全国に分布し集団で行動し越冬・繁殖のため寝床やコロニーを移動する。宮島はえさとなるアナゴやカレイなど稚魚が多く山や岩場が風を遮るため越冬しやすい。カワウは1日約500g魚などを捕食する。宮島の名産アナゴは10年前は一晩で200匹とれていたが今は以前の2割ほどしかとれない。市はカワウの寝床にドローンでテープを貼った。テープにはカワウが嫌がる音を出るので追い払い効果がある。テープは生分解性プラスチックのため最終的には自然にかえる。