硬い広葉樹はフローリング向きだが現在の日本の里山には小径のものが多く、製品として活用するのが難しい現状。そこで去年11月、国産広葉樹を活用したフローリングを作る大阪の会社を訪ねた。出迎えてくれたのは朝日ウッドテックの伊藤さんと宮川さん。伊藤さんは村田先生とつながりがあり、25年前に教員になって初めての学生であった。フローリングで一般的に多いのが合板という基礎の板に化粧材と呼ばれるフローリングの表面部分を貼り付けた複合フローリングと呼ばれるものである。工場では木材を薄くシート状にした突き板と呼ばれるフローリングの化粧材を作っているそうでその様子を見学した。まず木材をカットして決められた寸法の多きさに揃える。それを1つ1つ木の色や模様を人の目で見て組んでフローリングの化粧材が組まれていく。カットした木材を再びのりでくっつけ機械で圧力をかける。それまで小径木は製品での活用が難しく、多くはチップや薪などの燃料にするしかなかった。しかし複合フローリングの技術によって短い材や小径材も建材としての利用価値が高まった。圧力をかけて長方形のブロック状にしたものをお湯に漬けて軟らかくしスライサーで木材の下面からスライスしていく。このシート状の木材がフローリングの表面に貼られ、その厚さはわずか0.3ミリ。これを合板に貼り木目の美しいフローリングとなる。今回母屋には2ミリに挽かれた挽き板フローリングを使用し作り方は異なるがこちらも小径木を活用したフローリングとなっている。広間にはクリ・キッチンにはサクラと里山の広葉樹が使われた。木材は月日が経つと水分が抜けどうしても縮んでしまうが心柱の表面を1センチほど削り、フローリングに丸太のカーブを写し取ってカットして差し込むと心柱が縮んでも隙間ができなくなる。
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