宇宙飛行士の油井亀美也さんら4人が搭乗した民間宇宙船「クルードラゴン」は、打上げから約15時間かけて国際宇宙ステーションへのドッキングに成功した。油井さんを出迎えたのは3月から滞在している同期の宇宙飛行士・大西卓哉さんで、ハイタッチで再会を喜びあった。長野県川上村出身の油井さんは航空自衛隊の元パイロットで、2011年に宇宙飛行士に認定された。2015年に自身初めてとなる宇宙飛行を行い、約5か月間国際宇宙ステーションに滞在した経験がある。前回の宇宙飛行の際には「中年の星になりたい」と話していたが、55歳で2度目のミッションとなる。油井さんは「最後のミッションになるかもしれないので、将来につながるものにしたい」などと話していた。一方宇宙開発をめぐっては、国際宇宙ステーション計画を主導してきたアメリカで異変が起きている。アメリカの複数のメディアは、「NASA(アメリカ航空宇宙局)職員の2割以上にあたる約4,000人が退職を申し出た」と伝えた。「トランプ政権の連邦職員削減のための早期退職制度に応じたもの」だという。またトランプ政権はNASAの新年度予算についても24%削減するとしていて、影響が懸念されている。こうした中、油井さんは国際宇宙ステーションに約半年間滞在する予定。将来の月などへの有人宇宙探査を見据え、室内の二酸化炭素を除去する技術の実証実験や、食料を生産する際に宇宙環境が植物細胞に与える影響を調べる実験に携わるという。
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