約60か国の首脳らが集まるミュンヘン安全保障会議は15日に2日目を迎え、アメリカ・ケロッグ特使らがパネルディスカッションに参加。ケロッグ特使は「(ロシアは)領土の情報のようなことが必要になるだろう」と述べ、領土に関してロシアにも譲歩を求める考えを示したほか、交渉にはロシア・プーチン大統領の参加が不可欠だと指摘した。また別の会合では、戦闘終結に向けた交渉に「ヨーロッパは参加しない」との見通しを示した。これに対しフィンランド・ストゥブ大統領は「ヨーロッパ抜きでウクライナの将来やヨーロッパの安全保障について譲歩や交渉をするのはありえない」と反発。ウクライナ・ゼレンスキー大統領は、これに先立ち「ロシアとの交渉の前に欧米諸国と共通の計画を持つ必要がある」と主張していた。ロイター通信など複数のメディアはアメリカやロシアの高官による協議が数日中に行われると報じた。アメリカからは、ルビオ国務長官と安全保障政策を担当するウォルツ大統領補佐官らがサウジアラビアに入り、ロシア側と協議を始めるという。ブルームバーグ通信は、「早ければ今月末にもアメリカ・トランプ大統領とロシア・プーチン大統領による首脳会談を行うための地ならしをする」と伝えている。