きょうのテーマは「小売り決算は二極化。日中対立が落とす影」。マーケット担当・長江優子の解説。高市総理大臣の台湾有事をめぐる国会答弁をきっかけに日中間の緊張が高まっている。2025年11月、高市総理が台湾有事について「存立危機事態になり得る」と発言、11月14日に中国が日本への渡航自粛を呼びかけ、日本~中国の運航便が減少した。2025年9月~11月期の決算は日中対立の影響が業績に現れ始めた可能性がある。主な小売りの2026年2月期3Q決算(セブン&アイHD、イオン、スギHD)。イオンは売上高、営業利益ともに過去最高。イオンは消費者の節約志向を2つの側面で追い風にしている。イオンモールなどのショッピングセンターで季節に合わせたイベント開催を強化し、近場のお出かけ場所としての人気を高めている。プライベートブランドの拡充や値下げで消費者の支持を集めた。7日にはツルハホールディングスのTOBが完了。連結子会社化に伴い、特別利益を計上するため2026年2月期の純利益の上方修正を発表。イオン2026年2月期業績予想(前年比)の純利益は600~700億円(2.2~2.6倍)、従来予想は400億円だった。
日中対立の影響が懸念される企業。ファーストリテイリングは日中対立の影響を感じさせず、マイクロ事業は全ての地域で増収増益となる好調な決算を発表した。国内はインバウンド向けの売上高が大きく伸び、海外は欧米だけでなく中国も2桁の増益と好調だった。第1四半期の業績が想定を大きく上回ったことを受けて、2026年8月の通期業績予想の上方修正を発表した。ファーストリテイリングは過去に中国で反日デモの標的となるなど日中対立で売り上げが減少したこともあった。岡崎健CEOは「(日中対立は)ある程度の影響はあるかもしれない」と話したが、それ以上に業績を左右する重要ファクターは気温だと強調した。厳しい決算となったのが百貨店。高島屋と松屋は営業減益。どちらもインバウンド客の免税売上高の伸び悩みが響き、松屋は銀座店の免税売上高が1年前に比べて約3割減少した。高島屋は去年9月から11月の免税売上高は前年実績を上回ったものの上半期の落ち込みの影響が響いた。百貨店各社(三越伊勢丹、大丸松坂屋百貨店、高島屋、阪急阪神百貨店)の去年12月の売上高をまとめた。宿泊施設向け予約管理システムを手掛けるトリプラが全国のホテルの春節期間の予約状況を集計したところ、今年の中国からの予約件数は5日時点で去年に比べて48%増加した。中国ではファイヤーボールが設定されているため、日本の宿泊施設予約サイトに直接アクセスできない人も多く、全体のトレンドを必ずしも反映しているとは言えないが、中国人の訪日需要は根強いと見ることができそう。8日にはJTBが2026年のインバウンド動向を予測したリポートを発表した。
中国商務省は6日に「軍事転用が可能な品目について日本への輸出管理を強化する」と発表した。8日の会見では「民生用は影響を受けない。通常の民生品の貿易を行う際に心配する必要はない」と打ち出した。中国は2010年に沖縄・尖閣諸島をめぐって対立した際にレアアースの輸出規制を強化したことがある。自動車や電気業界などは幅広い産業に影響が出て当時の日経平均株価は下落した。再びレアアースショックが起きれば、株価のさらなる下押し材料につながりかねない。そうなると、株高により資産効果で好調な富裕層の消費に影響する可能性があり、百貨店業界にとってはさらなる打撃になりそう。
日中対立の影響が懸念される企業。ファーストリテイリングは日中対立の影響を感じさせず、マイクロ事業は全ての地域で増収増益となる好調な決算を発表した。国内はインバウンド向けの売上高が大きく伸び、海外は欧米だけでなく中国も2桁の増益と好調だった。第1四半期の業績が想定を大きく上回ったことを受けて、2026年8月の通期業績予想の上方修正を発表した。ファーストリテイリングは過去に中国で反日デモの標的となるなど日中対立で売り上げが減少したこともあった。岡崎健CEOは「(日中対立は)ある程度の影響はあるかもしれない」と話したが、それ以上に業績を左右する重要ファクターは気温だと強調した。厳しい決算となったのが百貨店。高島屋と松屋は営業減益。どちらもインバウンド客の免税売上高の伸び悩みが響き、松屋は銀座店の免税売上高が1年前に比べて約3割減少した。高島屋は去年9月から11月の免税売上高は前年実績を上回ったものの上半期の落ち込みの影響が響いた。百貨店各社(三越伊勢丹、大丸松坂屋百貨店、高島屋、阪急阪神百貨店)の去年12月の売上高をまとめた。宿泊施設向け予約管理システムを手掛けるトリプラが全国のホテルの春節期間の予約状況を集計したところ、今年の中国からの予約件数は5日時点で去年に比べて48%増加した。中国ではファイヤーボールが設定されているため、日本の宿泊施設予約サイトに直接アクセスできない人も多く、全体のトレンドを必ずしも反映しているとは言えないが、中国人の訪日需要は根強いと見ることができそう。8日にはJTBが2026年のインバウンド動向を予測したリポートを発表した。
中国商務省は6日に「軍事転用が可能な品目について日本への輸出管理を強化する」と発表した。8日の会見では「民生用は影響を受けない。通常の民生品の貿易を行う際に心配する必要はない」と打ち出した。中国は2010年に沖縄・尖閣諸島をめぐって対立した際にレアアースの輸出規制を強化したことがある。自動車や電気業界などは幅広い産業に影響が出て当時の日経平均株価は下落した。再びレアアースショックが起きれば、株価のさらなる下押し材料につながりかねない。そうなると、株高により資産効果で好調な富裕層の消費に影響する可能性があり、百貨店業界にとってはさらなる打撃になりそう。
