美しい海が広がる能登島で坂下さとみさんに出会った。海が一望できるカフェを営んでいる。坂下さんはカフェで被災。多くの食器が割れて使えない状態になったが、先月末から営業を再開した。カフェの他にイルカウオッチングツアーも開催。イルカ探しに同行。イルカ観察が日課の坂下さん。地震発生後も欠かさず記録。坂下さんによると、イルカが能登島に住み着いたのは2001年。当初2頭だったのが現在17頭に増えたという。”イルカを見た感動を伝えたい”との思いで始めたイルカウオッチングツアーには毎年約4000人が参加。そこへ起きた震度6強の地震。翌日にはイルカの無事を確認したが、もうだめかもしれないと考えたという。そんな坂下さんの思いを変えたのがお客さんからのメッセージだった。営業再開を決意した坂下さん。地震発生時すぐ避難できるよう安全対策を再確認した上でイルカウオッチングツアーの予約を開始した。イルカを探すこと2時間、イルカと出会うことができた。さらに近くで確認するため船で向かうことに。地震発生後に船で会いに行くのは初めて。その時、再開後初の予約が入った。そして気持ちよさそうに泳ぐイルカたちが。坂下さんが呼ぶと船に近寄ってきた。まるで挨拶するかのように船の周りを行ったり来たりするイルカたち。船の下を通ってじゃれ合っていた。”大好きな能登で今できることを”という坂下さん。「まさに石川県能登のこのイルカたちは宝かなと思って」と話した。