決戦の地は街が真っ赤に染まった。日本時間のけさ、敵地フィラデルフィアで行われたドジャース対フィリーズの地区シリーズ第1戦。歴史的試合でカメラが捉えたのはすさまじい大歓声に困惑した表情を浮かべる大谷選手の姿。アウェーの熱狂ぶりから“全米で最悪のファン”とも呼ばれるフィリーズファン。そんな過激なフィリーズファンが期待を寄せるのはレギュラーシーズンで大谷を超える56HRを放ったシュワーバー選手。まずは大谷選手は三球三振となりお祭り騒ぎとなっていた。2回にマウンドに上がった大谷にピンチが訪れると、驚くほどの歓声の中マウンドで耳にグラブを当てる仕草を繰り返す。この仕草についてMLB公式アナリストのロブ・フリードマン氏は「ブーイングがうるさくてピッチコムが聞こえづらかった」とのこと。その直後、スリーベースを打たれ2点を失うと犠牲フライで3点目を献上してしまう。ブーイングの影響なのか、大谷はこの日4つの三振を喫してしまった。5回には最大のライバルでホームラン王のシュワーバーが出てきたが、見事三振に打ち取った。この1球が試合の流れを大きく変え、6回に2点を返すと7回には守備で失点を許したテオスカー・ヘルナンデス選手が逆転3ランホームランとなった。トドメを刺したのは9回裏にマウンドにあがった“令和の大魔神”こと佐々木朗希投手。先頭バッターを三振に打ち取りその後も相手を翻弄した。5-3でドジャースが勝利すると、フィリーズファンは重苦しい空気に包まれた。