今日のテーマはアパートメントホテル。外国人観光客にとって定番の街、東京・銀座。訪日客は年間約3700万人近くが訪れる中、様々な宿泊施設が営業している。近辺に泊まった外国人家族に聞くと、ホテル探しで1部屋に泊まれる人数の問題に直面したという。外国人観光客の3割以上が家族旅行というデータがあるが、日本では4人以上の部屋は一般的ではない。また平均宿泊日数も日本人の約2泊と比べ、外国人観光客は9泊と長いため、ホテル側が対応できず荷物を持って移動せざるをえないことも多い。こうした課題を解決する業態が八丁堀にある「MIMARU東京 八丁堀」。カリフォルニアからきたキムさん一家が泊まる部屋を見せてくれた。部屋にはキッチンがあり、調理器具も完備。ダイニングスペースも確保されている。さらにベッドは4人分。この4人部屋で1泊約6万円。共用スペースには洗濯機もあり長期滞在向け。こうした大人数の長期宿泊に適した宿をアパートメントホテルと言う。日本には約4000室とされるが、海外では一般的なため今後の拡大を見込み大企業が参入。大和ハウスグループが運営するアパートメントホテルブランドであるMIMARUでは、9割以上の宿泊客が外国人観光客。2018年の開業以来、東京、大阪を中心に27施設まで拡大。外国人向けのためピークが分散され、集客の偏りがなくなったという。さらにホテル産業最大の課題「人手不足」への対応でもメリットがある。日鉄興和不動産が去年始めた「&Here」。約100室の客室に対し10人以下のスタッフで、通常のホテルの半分ほどの人数。アパートメントホテルは付帯施設がない宿泊特化型のためこれが実現できる。また長期宿泊の客は「毎日の清掃を望まない」という傾向も人件費の抑制となる要因。