カンボジアの内戦で埋められた地雷の処理を20年以上にわたって続けている元自衛官の高山良二さん。活動のきっかけはカンボジアでPKOに参加したことからだった。当時は停戦合意後だったが、平和からは程遠い状況だったという。55歳で自衛隊を退官した3日後再びカンボジアへ向かい、元自衛官の仲間たちと地雷処理事業を立ち上げ、現地の人たちを育成しながら地雷の処理にあたった。しかし地雷処理中、現地の住民7人が地雷の爆発に巻き込まれて死亡した。高山さんはカンボジアでの活動を生涯続けると決意し、2011年には地域復興に取り組むNPOを立ち上げた。生活に欠かせない水を確保するために井戸を作り、幼稚園や学校も建設。さらに現地の人たちが経済的に自立ができるよう、会社を作って焼酎やラム酒の生産にも取り組んでいる。キャッサバ芋などを使った酒は去年国際的なコンクールで入賞。受賞後、会社は高山さんの会社からの資金援助を受けずに酒の売り上げで運転資金を確保することができた。