トランプ政権でウクライナ特使を務めるケロッグ氏は20日、ウクライナの首都キーウで、ゼレンスキー大統領と会談した。ただ、会談のあとに予定されていた共同記者会見は急きょ取りやめに。アメリカ側の求めによるものだと伝えられている。会談の前、トランプ大統領は、ゼレンスキー大統領を繰り返し批判。またこれに先立って、ゼレンスキー大統領の支持率について、「4%の低さ」とも発言していた。ただ、支持率については、ウクライナの調査機関が57%と発表している(「キーウ国際社会学研究所」世論調査)。ゼレンスキー大統領は、トランプ大統領がロシアが発信する偽の情報を信じているなどと発言。不信感を募らせていると見られる。トランプ大統領の発言についてアメリカ側は、背景に鉱物資源の権益を巡るウクライナへのいらだちがあるとしている。トランプ政権は軍事支援を継続する条件として、ウクライナ国内に豊富にあるとされる、レアアースなどの権益を確保したい考えを示しているが、ゼレンスキー大統領が協議に応じなかったと主張している。一方、ゼレンスキー大統領はケロッグ特使との会談後、SNSに「アメリカの大統領との間で、強力かつ効果的な投資と安全保障の合意を結ぶ用意がある」と投稿。協議に前向きな姿勢を示した。停戦に向けた交渉の鍵を握るトランプ大統領との溝を、これ以上深めたくないという思惑があると見られる。ウォルツ大統領補佐官のコメント。