東京渋谷区にあるケーキ店などに向け包装資材などを販売するコッタが企画会議をしていた。運営のサイトでは商品を少量から販売、登録店舗数は約18万件で売り上げは4年前から5割増えたが社長の黒須さんはM&Aをする企業を探していた。東証が検討するグロース市場での基準の変更の案が示された。これまで時価総額40億円以上だった基準を100億円以上に引き上げ、タイムリミットも上場10年経過後から5年経過後とするもので、現状基準に満たない企業は422社だという。コッタも時価総額約40億円で新基準に未達のためM&Aで時価総額をあげようと優良企業には頻繁に打診、昨年2社を買収し約10億円増えた。企業買収の仲介サイトM&A クラウドではグロース市場上場維持基準変更を受け相談件数は2倍になった。イノベーション物件の販売などを手掛ける東証プライム上場企業ADワークスグループでは2022年4月に東証が実施した市場再編でピンチとなっている。東証1部2部などをプライムスタンダードグロースに再編、上場維持基準の流通株式時価総額を市場ごとに定めプライムは100億円以上と設定、2026年3月末までに基準を超えないと上場廃止となる。基準を満たさずプライス市場にいる企業は「なんちゃってプライム」と呼ばれ去年12月末時点で62社が該当、ADワークスグループでは決算期の関係上期限は2026年12月で2024年で基準を満たしておらず足元の株価下落で約19億円減少した。ADワークスグループは主力に加え蓄電池事業など新たなビジネスにも取り組み株価を上げる計画。一連の東証の動きについて専門家は「企業が企業価値の向上をめざし成長していくのであれば魅力的な企業が創出され投資家には投資チャンスが生まれる」とした。