長谷川さんに話を聞く。外食チェーン業界に注目している、S&P500に含まれる外食大手5銘柄の4ー6月の決算が出揃ったとし、各企業の既存店売上高の成長率を見ると、突出して良かったチポトレは市場予想を上回ったが、ドミノピザ、マクドナルド、スターバックス、ケンタッキー・フライド・チキンなどを展開するヤム・ブランズはいずれも下回り堅調とは言い難い内容だった。長引くインフレを背景に主要顧客層にとって割高感が強まっていた結果、需要の弱さにつながったとみられる。買い控え傾向を考慮し、マクドナルドなど一部企業が大幅に値引きしたバリューセットを提供したことで、客足の回復を期待され直近の株価は堅調に推移しているとのこと。また、今回の決算では今年4月にカリフォルニア州がファストフードの最低賃金を時給16ドルから20ドルに引き上げたことの影響についても注目された。これについて、チポトレからは「4月から6月期の人件費増加は半分はカリフォルニア州の影響、カリフォルニア州全体で業界が落ち込んでいる」とネガティブなコメントがあったほか、マクドナルドやスターバックスからも同様のコメントがあった。チポトレでは人件費などのコスト増を値上げやオペレーションの効率化・自動化によって相殺する動きもみえ、利益率が予想を上回った。株価は年初来から大きく上昇後調整されているが市場ではこうした価格戦略などを背景にした業績や長期的な店舗数の成長性を評価した上で、今後再び注目が高まるかもしれないとのこと。
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