県内有数のコメの産地・宇佐市で田植えが最盛期を迎えている。客からの求めに応じて主食用のコメの増産を決めた農家からは、今後の値段の推移を不安視する声も聞かれた。宇佐市は去年の実績で主食用のコメの作付面積が3200ha余と、県内で最も広い。このうち東京ドーム約8個分にあたる41haの田んぼでコメを栽培する田端心さんは、去年まで10haで家畜のエサに使う飼料用のコメを作っていたが、今年はすべて主食用のコメに切り替えることにした。けさはこれまで飼料用のコメを栽培していた田んぼで田植えが行われた。田端さんのもとには「直接コメを買いたい」という声が相次いで寄せられ、去年12月には今年とれるコメの予約枠が埋まった他、旅館やホテルなどの新たな取引先が増えたという。