世界では年間約5万人もの人身売買が行われている。2011年、アラスカ航空機内でも人身売買が発覚した。アラスカ航空CAのシリアは仕事が正確で、同僚からも頼られる存在だった。シアトル発サンフランシスコ行きの国内線で、シリアはいいスーツを着た男性と不釣り合いな格好をした女の子を見つけ、出発してからも違和感は増すばかりだった。少女の両腕には痛々しいアザがあり、顔を上げた少女の目が何かを訴えていた。人身売買かもしれないと感じたシリアは、少女とコンタクトを取るためにCAが連絡に使っているメモを使うことにした。同僚に協力してもらい、少女に直接確かめることにした。仲間がわざと砂糖を落とし、男が視線を下に向けた時にシリアは少女にトイレに行くよう無言で伝えた。トイレには「助けは必要か」と書いたメモを貼りペンも置いていた。