債務危機の源流には溢れ返ったマネーの存在がある。きっかけは2008年のリーマンショックで、欧米各国が大規模な金融緩和を実施。中央銀行によるマネーの供給は増え続け、25兆ドルにまで膨らんだ。そして去年から始まった欧米各国の利上げによって、マネーは一気に途上国から引き上げられた。その影響でデフォルトに陥ったのがガーナだ。ガーナへの資金流入は多い年で25億ドルに達したが、去年は21億ドルの資金が外国へ流出した。シカゴ大学のラグラム・ラジャン教授は、スリランカやガーナが直面した金融緩和の副作用に世界はもっと目を向けるべきだったと指摘した。