シャープの2024年3月期の決算は最終赤字1499億円。液晶パネル事業の不振が響き、2年連続で1000億円を超える大幅赤字。シャープはテレビ向け大型パネルを生産する完全子会社堺ディスプレイプロダクトの工場を停止すると発表した。工場跡地は、データセンターへの転用を検討し、希望退職を募るなど人員の適正化も図る。かつて日本メーカーはテレビ向け液晶パネルの分野をリードしていたが、シャープの今回の決定で国内での生産がなくなる見込み。さらにシャープは、スマートフォンなどに使われる中小型液晶パネルの生産縮小も発表。今後は親会社のホンハイ精密工業と連携を強化しAIを活用した事業などに注力する。今年度の業績見通しでは50億円の黒字化を目指す。