先月28日に行われたアメリカのトランプ大統領とウクライナのゼレンスキー大統領の首脳会談では、両者が口論となり予定されていた鉱物資源の共同開発を巡る協定の署名が行われなかった。その後、初めてとなる高官らによる協議がきょう、サウジアラビアで行われる。アメリカのルビオ国務長官は、協議に楽観的な見方を示す一方、ロシアとの和平実現に向けたウクライナ側の姿勢や何を譲歩する用意があるかを見極める必要があるとも指摘。また、一時停止しているウクライナへの軍事支援については「解決できることを望んでいる」としたうえで、協議でのウクライナの姿勢次第だとする考えを示した。こうした中、ゼレンスキー氏も10日、サウジアラビアを訪れ、ムハンマド皇太子と会談した。ゼレンスキー氏は高官協議に参加しない予定だが、皇太子との会談では、戦闘終結と恒久的な平和を確保するための条件など、ウクライナの安全の保証の在り方について話し合ったという。イギリスの「フィナンシャルタイムズ」は、ウクライナ側が高官協議で長距離ドローンやミサイル攻撃などを対象にロシアとの部分的な停戦を提案する方針だと報じていて、協議の行方が注目される。