パンデミック条約は新型コロナ感染拡大の教訓をふまえ、世界の感染対策強化を目指した国際条約。今月7日からWHO本部で最終協議が行われていた。12日には条文案が大筋合意したが、一部の文言をめぐり折り合いがつかず、最終合意に至った。条文案にはワクチン製造などに関する技術や知識の途上国への移転を促進すること、病原体情報を各国間で共有する新たな枠組みを立ち上げることなどが盛り込まれている。WHOは声明でパンデミック条約は各国の公衆衛生問題への主権を認め、各国の政策に支持・変更の権限をWHOに与えるものではないとしている。パンデミック条約は来月のWHO年次総会で正式採択される見通し。