ハンガリーが今月からEUの議長国になったのに合わせて、オルバン首相はウクライナのゼレンスキー大統領やロシアのプーチン大統領などと相次いで会談して、ウクライナ情勢などをめぐって意見を交わし、今月11日には米国でトランプ前大統領とも会談した。こうした中オルバン首相はEUの首脳に宛てて書簡を送り、トランプは大統領選挙で勝利すれば就任を待たずに和平の仲介者として活動する準備ができており、詳細な計画も持っているとして、トランプが返り咲けばロシアとウクライナの和平に直ちに取り組む可能性があり、EUも米国の政策転換に備えるべきだと伝えたと16日ロイター通信などが伝えた。オルバンはこれまでもロシア寄りの姿勢を取り、EUのウクライナへの支援に反対するなど物議をかもしてきたが、一連の外交や会談に対してはEU内部では議長国の立場を利用して無責任で不誠実だといった批判も上がっていて、今回の書簡も波紋を広げるものとみられる。EU本部(ブリュッセル)、モスクワの映像。