ホンダと日産が経営統合へ。経済部・安藤佐和子解説委員が解説。2社の最大のねらいは「生き残り」。日産のことし前半の営業利益は、前年比で10分の1まで落ち込んでいる。要因の1つがアメリカの不振。利益よりも販売台数にこだわって安売りを続けた結果、ブランド価値を下げたという。ホンダにとっては「1社だけではこれから世界で戦っていけない」という事情がある。経産省の幹部は「トップがやっと覚悟を決めた」と評価している。日本の自動車業界は、世界が脱炭素に向かいCO2の排出を削減しなければ商品の価値も落ちるという状況の中、質でも価格でもEVで勝たなければ生き残れない。EVの世界販売台数ランキングで上位を中国企業が占める中、日本は日産が22位、トヨタグループが23位、ホンダが24位。テスラや中国メーカーはEVへの以前から設備投資を行ってきたが、日産の元幹部は「日本は十分投資してこなかった」と指摘する。