カケスは毒を持っていないが、アリの化学物質を利用する。この化学物質は雑菌にとっては毒。カケスは毒の鎧を纏い、雑菌が増えるのを防いでいる。リーガルツノトカゲは毒を持っているシュウカクアリを食べる。この時、栄養の他にアリの毒も体に溜め込んでいる。身の危険を感じた時に目から血を出す。この血には毒の成分が含まれていて、嫌な味や臭いがする。ミナミベニハチクイは毒針を持つハチが大好物。まず、捕まえたハチの頭を枝に打ちつけて気絶させる。次は毒針があるお尻側を打ちつける。こうして毒を取り除いている。時にはハチに反撃されることもある。コアラが食べるユーカリの葉には毒がある。特別な腸内細菌の力でその毒を消化している。毒の消化には時間と体力が必要なため、1日20時間以上も眠らなければならない。毒を攻略するとメリットがある。コアラの場合、他の草食動物が食べないユーカリを独占できる。ミナミベニハチクイの場合も他の鳥があまり狙わないハチだからこそ、たくさん食べられる。アレクサンドラトリバネアゲハは幼虫の時に毒のある植物を好んで食べる。その毒を体に溜め込むことができるため、成虫になっても鳥や哺乳類から狙われにくいという。ミーアキャットは幼い頃からサソリの狩りを学ぶ。親から教えられ、生後2か月で一人前のサソリハンターになる。