日銀は先月、マイナス金利政策の解除を決めたが、先週の会合のあと、植田総裁が「円安が物価の動きに大きな影響を与えているということではない」と述べたことで、円安はさらに加速。先週末のニューヨーク市場では、1ドル158円台に突入した。きょう午前中には円安が一気に進み、1ドル160円台をつける場面も。しかし、午後には一転。午後4時過ぎには、1ドル154円台まで円高方向に動いた。1日で6円近く動いた形。為替政策を担当する財務省・神田財務官は、政府日銀が市場介入に踏み切ったのかと問われ「為替介入の有無について申し上げることはない」と述べた。専門家は、市場介入があったかどうかは分からないとしたうえで、市場では介入があったのではないかという観測も出ているとしている。今後については、今週開かれる米国のFRBの金融政策を決める会合が注目されていて、内容次第では円安が一段と進む可能性も指摘されている。