ニューヨーク証券取引所からSMBC日興セキュリティーズアメリカ・井野口志保さんが解説。13日のニューヨーク株式相場について、井野口さんは「売り優勢の展開となった。2月のPPI(生産者物価指数)は市場予想を下回ったが、トランプ大統領が自身のSNSでEU(ヨーロッパ連合)加盟国からのワインなどのアルコール飲料に、200%の関税を課す方針を示したことで、アメリカとEUをめぐる貿易の懸念が高まった。S&P500は、高値からの下落率が10%を調整局面入りの水準に達した。」等と話した。また「PPIの総合指数は前月から横ばいとなった。エネルギーやサービス価格は低下したが、卵価格の上昇などを受け、食品価格が前月から1.7%上昇と大きく伸びている。また、FRB(連邦準備制度理事会)が注視するPCE(個人消費支出)の物価指数に反映される入院費は↑1.0%、ポートフォリオ運用費は↑0.5%となった。PPIの結果を受け、月末のPCE発表で再びインフレの根強さが示される可能性や、トランプ政権の関税により輸入品の価格が上昇するとの懸念が広がっている。市場では3月FOMCで政策金利据え置きが優勢だが、依然としてインフレへの不確実性が高いため、金融当局者は引き続き慎重な姿勢を続けることになりそう。」などと述べた。
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