外国為替市場ではきのう、円相場が一時1ドル=160円を突破し、一転して5円以上円高となった。市場では、政府・日銀が円を大量に買い、為替相場に介入したとの見方が広がった。財務省・神田財務官はけさ、介入の有無については明言を避け、「日本全体が実質賃金を上げていこうとしているときに、円安が足かせになるということも言われている。過度の変動が投機によって発生してしまうと、国民生活に悪影響を与えるため、それに対してはしっかりと対応していく」などとして、市場を牽制した。今後の為替相場の見通しについて、市場関係者からは、アメリカできょうから開かれる金融政策の会合の結果、利下げ観測がさらに後退すれば、すぐにまた1ドル=160円をにらむ形になる」との見方が広がっている。