国連総会でアメリカ・ニューヨークを訪問している上川外務大臣は23日、中国の王毅外相と会談し、先週、中国・深センで日本人の男子児童が刃物で刺され死亡した事件などについて懸念を伝えた。上川外相は会談冒頭、「日中関係の基礎は、何よりも両国の国民交流にこそある。その国民交流に深刻な打撃を与える大きな事件が発生した」と述べ、事件への強い懸念を示した。一方、王毅外相は小さな声で「互いの理解増進や、中日の戦略的互恵関係の前進にとって会談は有意義だ」などと述べるに留まった。上川外相は事件の動機の解明や安全確保のための具体的な措置を中国側に求めたとみられる。