ニューヨークから大和証券CMアメリカ・高橋諒至の解説。12日の株式相場は注目されていたCPIの伸び率が前月から低下し安心感が広がっている。市場では9月FOMCでの利上げを一部で警戒する見方もあったが、今月は雇用統計が軟化しCPIも市場予想の範囲内で収まったため、利上げを急ぐ必要性は乏しいとの見方が広がっている。セクター別ではコアウィーブやスーパー・マイクロの決算の好感に広がり、金利低下期待でディフェンシブ株も上昇している。来月のFOMCまでに雇用統計とCPIの発表がそれぞれ1回残っているため、過度な楽観はできない。月末に予定されているジャクソンホール会議をめぐる不透明感は後退したと言えそうだ。ジャクソンホール会議では過去にFRB議長が新たな政策の方向性を示し、翌月のFOMCで実際に変更するケースが複数あった。月末のウォーシュ議長の講演が注目されていたが、今回のCPIで少なくともこの場でタカ派的な発信を行う必要性が低下したと考えられる。今月後半にエヌビディアやセールスフォースなど主要IT企業の決算発表を複数控えている。ジャクソンホール会議はこれらの決算発表と時期が重なるため、業績と利上げ双方への警戒感が同時に高まる厳しい展開は避けられたとみている。
