バングラデシュではちょうど半年前、学生たちが主導した大規模な抗議デモにより、およそ15年続いた強権的な政権が崩壊した。暫定政権はことし12月から来年6月までに総選挙を行う方針を示している。バングラデシュでは、去年7月から1か月以上にわたって、公務員採用の優遇枠に反発した学生らによる大規模なデモが全国に広がった。治安部隊との激しい衝突で多くの死傷者が出る事態となり、およそ15年間、強権的な統治を続けたハシナ前首相が国外逃亡に追い込まれた。300社以上の日本企業が進出するなど日本との関わりも深いバングラデシュ。当時、多くの企業が事業の一時停止を余儀なくされた。その後、治安が改善したことで企業の活動も再び活発化している。先月には大手商社が手がける工業団地で初めての工場の操業が始まった。ノーベル平和賞受賞者で暫定政権を率いるムハマドユヌス氏は去年最大の援助国日本への期待を込めて「日本は信頼できる友人でこの重要な時期での支援を期待したい」と述べていた。ユヌス氏は民主的な政権移行に向けてことし12月から来年6月までに総選挙を実施する方針を示している。