米国大統領選挙についてスタジオで解説。結束を強める共和党の党大会が開かれた場所(ウィスコンシン州)からも、戦略的な意味が読み取れる。ウィスコンシン州はラストベルト(さびついた工業地帯)の1つで、ラストベルトは大統領選挙の勝敗を分ける最も重要なエリアとされている。中でも激戦となりやすいのがウィスコンシン州、ミシガン州、オハイオ州、ペンシルベニア州。2016年の大統領選挙では、4州すべてをトランプ氏が押さえたことで、ヒラリークリントン氏を破るという番狂わせが起きた。そして2020年の大統領選挙では、ウィスコンシン、ミシガン、ペンシルベニアの3州をバイデン陣営が取り返してトランプ氏は敗れた。今回、トランプ陣営はラストベルトに焦点を当て、オハイオ州出身のバンス上院議員を副大統領候補に選んだ。一方、民主党のバイデン陣営は、民主党の上下両院のトップ(シューマー上院院内総務、ジェフリーズ下院院内総務)やペロシ元下院議長、オバマ元大統領ら重鎮からもバイデン氏に選挙戦からの撤退を促す圧力が強まっている。米国メディア・WSJは、民主党幹部に近い関係者の話として「バイデン大統領の撤退が『あるのかどうか』ではなく『いつあるのか』に焦点が移った」と伝えている。寺島実郎氏は「先週アイエムエフの世界経済見通しが改定され今年のアメリカの実質成長率は2.6%。日本が0.7%に対してアメリカ経済は堅調で政策金利を5%にしても景気を持ちこたえているのは非常に堅調」などと話している。ジャーナリスト・青木理氏は「撃たれた後に手を上げている写真を撮った人がAP通信でブラック・ライヴズ・マターの時の現場写真を撮ってた人。あの写真が何十年か我々の記憶に定着するような写真や映像になるのか、あるいはパラダイムチェンジによって一瞬に消え去っていくのか気になる」などと話している。