「ドン・キホーテ」の舞台は17世紀のスペイン。騎士道物語を読んで自身を「伝説の騎士」と信じ込むようになった老紳士ドン・キホーテの冒険が繰り広げられる。ドン・キホーテの冒険と並行して展開するのが旅籠の娘キトリと理髪師の青年バジルの恋物語。若き男女の恋と老騎士の冒険が交錯していく。バレエの名作「ドン・キホーテ」の熊川版は2004年に初演。熊川版では熊川自身が衣装を監修。情熱の国スペインが舞台とあって派手な衣装になりがちなところをモノトーン調でまとめ、主人公の衣装だけ青にしたり闘牛士のマントと足元を赤にしたりと随所に印象的な色を入れ視覚的な美を追求した。