順天堂大学4年・三浦龍司は、3000m障害で東京五輪に出場。予選で当時の日本記録を更新し、日本選手初の7位に入賞した。順天堂で三浦を指導する長門俊介駅伝監督は、学生時代に箱根駅伝で総合優勝を経験。区間賞も獲得している。三浦は学生オリンピアンである一方、箱根駅伝では注目度の高さに見合った結果を残せていない。短い準備期間で対応しなければならないことが影響しているという。そんな三浦は大学ラストイヤーとなる今季、キャプテンに志願。世界最高峰のリーグ戦では日本記録を更新するなど活躍したが、チームを離れることも多く、リーダーとしての葛藤を抱えていた。そうした中、チームも低迷。無力感を味わわされる三浦に、長門監督は「スイッチを入れてあげるのはキャプテン」と言葉をかけた。練習では先頭を走り、コミュニケーションも大切にする三浦の姿勢に、仲間のスイッチも入り、チームで戦う意識が高まったという。