大虫集落へ向かうため乗ったタクシーは2日目の新人運転手さんだった。運転手の横原さんは70歳で再就職した。道に迷いながら標高600mの大虫集落にたどり着いた。泰久さんは妻・瑞穂さん、長男・楓羽太くん、長女・珠毬ちゃん、次女・莉久ちゃんと暮らしている。一家は栃木県から移住してきた。瑞穂さんが外で仕事をし、泰久さんが専業主夫をしている。朝、家族を送り出したあと泰久さんは洗濯や掃除などをし、畑で野菜を収穫した。収穫を終えると家で調味料を作った。泰久さんは東京の印刷会社で働いていたが、26歳のときに書道家として活動を始めた。旅行中に書道展に来ていた由美子さんと出会い、2年後に結婚。栃木県で暮らし楓羽太くんが生まれた。息子を自然の中で育てたいと大虫集落に移住した。都会生活に息苦しさを感じていた泰久さんの代わりに瑞穂さんが働くことになった。泰久さんは地元の子どもたちのために書道教室を開くなど新たなことに挑戦している。