子どもに多い細菌性の感染症、マイコプラズマ肺炎。全国の医療機関から報告された患者の数は、4週連続で過去最多を更新。現在の方法で統計を取り始めてから最も多くなっているマイコプラズマ肺炎の患者数(出典:国立感染症研究所)。過去最多を更新し続けているこの4週間を、去年の同じ時期と比べると約25倍。大きな流行となっていることが分かる。専門家が流行の原因として挙げているのが、細菌のタイプの変化。原因となる細菌・肺炎マイコプラズマは、タイプ1とタイプ2の2つの異なる型が確認されている。専門家によると、2015年までは、タイプ1が主流。その翌年から主流となったのはタイプ2。2018年と2019年には8割以上がタイプ2。去年までの4年間は、新型コロナの拡大で患者がほとんど報告されなかったが、専門家によると、この間に主流の型が再びタイプ1に置き換わったと見られている。ことし3月〜先月まで、全国7つの医療機関で患者の細菌を調べたところ、9割以上がタイプ1だった。川崎医科大学・大石智洋教授は「免疫がない人が大勢いる。厳しくマスク着用などの感染対策をとってもらうのがいい」と語った。