青森市にある県営浅虫水族館では水族館の職員が「青森県の海の生物カード」を作っている。図鑑のようなリアルなイラストに生息する深さやエサは何かなど生き物の特徴が書かれている。カードを開発したメンバーの一人久保さんによると、開発には約2年かかったそう。カードの真骨頂は独自のルールで2人以上で行う対戦。カードは全54枚あり、役割によって4種類に分類される。青森県沿岸に生息する「生物カード」と、「漁業カード」、「環境破壊カード」、「環境保全カード」。プレイヤーは中央の山札から4枚ずつカードを引く。先行後攻を決めたら「生物カード」を1枚場に出す。自分の番が来る度にカードを1枚引いて、4種類のカードを駆使して対戦を進め、最終的に自分の場に残った生物カードの数を競う。ゲームを楽しみながらそれぞれのカードが持つ役割を理解することで、食物連鎖や環境の変化が海の生き物に与える影響を学ぶことができる。完成からまだ3か月だが、昨日はこのカードを使った大会が開かれた。県内外の子どもから大人まで約20人がメインの対戦部門とかるた部門に分かれて楽しんだ。対戦で優勝したのは最年少の小学1年生だった。水族館では今後、青森県内の小学校から高校まで全ての学校にカードをプレゼントして、環境学習に役立ててもらうことにしている。カードのデータは水族館のウェブサイトで自由にダウンロードもできる。